世の中のMCPサーバは9,000件以上?〜何を入れればいいのかを用途別に整理した|MCP 第2回

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MCP(Model Context Protocol)を使ってみようと思って、公開されているサーバの一覧を眺めたところで手が止まりました。数が多すぎるのです。似た名前のものが並び、どれが本家でどれが個人の作ったものかも、ぱっと見では分かりません。

そこで、公式の登録所(レジストリ)から実際にデータを取得して、どれくらいの数があるのかを自分で数えてみました。そのうえで、はじめて入れるなら何から手を付けるとよさそうかを、用途別に整理しています。

2026年7月時点の内容です。MCPの仕様は、最新の 2026年7月28日版(2026-07-28)を参照しています。

MCPサーバはいくつあるのか、実際に数えてみた

MCPには公式の登録所があります。registry.modelcontextprotocol.io という場所で、誰でも取得できる形で公開されています。ここへ実際に問い合わせて、2,500件ぶんのデータを取ってきました。

公式の登録所に載っているものだけでも、2026年5月時点の報告で 9,000件を超えているとされています。公式以外の登録所まで含めると、2万件近くを扱っているところもあるようです。

率直な感想
この数を全部見て回るのは、現実的ではありません。「一覧を眺めて選ぶ」という発想を捨てて、やりたいことから逆に引くほうが早いと考え直しました。

やりたいことから引く、用途別の早見表

登録されているものを眺めていくと、用途は大きく6つに分かれていました。それぞれ「まずこれ」と言えるものを挙げます。特定の製品を勧めるというより、その用途にはこういう種類のものがある、という地図のつもりで見てください。

やりたいこと探すときの手がかりはじめての人への向き
手元のファイルを読み書きさせたいファイルシステム系◎ 最初の1つに向く。効果が分かりやすい
調べ物をさせたいWeb検索・Webページ取得系◎ 学習時点より新しい話を扱えるようになる
ブラウザを操作させたいブラウザ自動操作系○ 便利だが、動く範囲が広いぶん注意も要る
開発の作業をさせたいGit・GitHub・データベース系○ 開発をする人には効く
画像を作らせたい画像生成連携系△ 先に画像生成そのものの環境が要る
手元のLLMに仕事を投げたいローカルLLM連携系△ このブログの読者向け。第3回で扱う

最初の1つを選ぶなら、どれから入れるか

私の場合、最初に効果を感じたのはファイルを読ませるものでした。理由は単純で、それまで手作業でコピーして貼り付けていた作業が、丸ごと要らなくなったからです。

逆に、いきなり数を入れるのは勧めません。道具の数が増えるほどAIは迷いますし、後述の理由で危うさも増えます。1つ入れて、使い道が分かってから次を足すほうが、結局は早いようです。

選ぶときに見ておきたい5つの点

数が多いぶん、玉石混交でもあります。入れる前に次の5つを見るようにしています。

① 誰が作ったか
そのサービスの提供元が自分で出しているか、第三者が作ったものか。同名のものが複数あるのは珍しくない
② 何を要求してくるか
APIキーやアカウントへのアクセスを求めるものは、渡す前に用途を確かめたい
③ 書き込む道具があるか
読むだけのものと、消したり送信したりできるものでは、事故ったときの被害が違う
④ 手元で動くか、外で動くか
データがどこへ行くかが変わる。第3回で数字を出して比べる
⑤ 最近も手入れされているか
仕様が2026年7月28日に大きく変わった。更新が止まったものは、古い作りのまま取り残されている見込み

⑤を足したのは、この記事を書いている最中に事情が変わったからです。MCPの仕様が2026年7月28日に大きく改訂され、つなぎ方の土台が入れ替わりました(詳しくは第1回に書きました)。古い作りのままでも当面は動きますが、更新が止まったサーバは、そのうち噛み合わなくなる可能性があります。判断の手がかりとしては、最後の更新日を見るだけでも足ります。

特に③は軽く見ないほうがよさそうです。AIが操作を間違えたとき、読むだけの道具なら何も起きませんが、書き込める道具だと取り返しがつきません。私は書き込み系を入れるときは、先に対象のバックアップを取るようにしています。

「一覧」を作らなかった理由

この記事を書くにあたって、最初は全部の一覧を作ろうと考えていました。やめた理由は2つあります。

ひとつは数です。9,000件を一覧にしても読めません。もうひとつは寿命で、この分野は動きが速く、一覧は作った時点から古くなっていきます。いま何件あるかを自分で確かめる方法のほうが、長く使えると考えました。

公式の登録所は、ブラウザでそのまま開いても中身が見られます。気になった時点で自分で覗いてみるのが、いちばん確かなようです。

まとめ:数えるより、やりたいことから引く

  • 公式の登録所だけで9,000件超。一覧を眺めて選ぶ方法は現実的ではない
  • 用途は大きく6つ。やりたいことから逆に引くほうが早い
  • 最初の1つはファイルを読ませるものが分かりやすい。数を一度に増やさない
  • 入れる前に「誰が作ったか・何を要求するか・書き込めるか・どこで動くか・最近も手入れされているか」を見る
  • 仕様が 2026年7月28日に大きく改訂された。更新が止まったサーバは、そのうち噛み合わなくなる見込み

4つ目の「どこで動くか」は、このブログの本題であるローカル環境と正面からぶつかる話です。次回は公式の登録所から取得した2,500件を実際に分類して、手元で動くものと外部のサーバで動くものが、いまどれくらいの比率なのかを見てみます。

参考にしたサイト

MCP 公式レジストリ API
registry.modelcontextprotocol.io / 本記事の件数と分類はここから取得したデータに基づく
modelcontextprotocol/servers(GitHub)
公式のリファレンス実装集。用途の分類はここの構成も参考にした
Model Context Protocol 公式サイト
仕様と用語の一次情報
2026-07-28版の変更点(公式チェンジログ)
⑤で触れた「仕様が大きく変わった」の根拠。ステートレス化と旧方式の非推奨化が記載されている

確認日 2026年7月30日。件数は変動します。仕様の参照版は 2026-07-28(現行)です。