【実機レビュー】Lenovo Legion 550Pi(RTX1650):エントリーモデルのゲーミングノート【VRを試す】■Core i7-10750H /16GB /GTX1650■

2021年3月16日

Oculus Quest系の配線

Lenovo Legion 550Pi(GTX1650モデル)は背面にUSB Type-Cポートを持っているので、ここにOculus Questや、Oculus Quest2を接続すると、高速充電を使いながら、エンドレスでOculus Linkが使えます。

USB Type-Cポートの給電は約10W

Oculus Quest

Oculus Questのリフレッシュレートは72Hzです。各アプリでどれくらいのフレームレートが出るかを測定しています。

Oculus Questのグラフィック設定について

標準設定(4128 x 2272)

PCのOculusアプリのレンダリング解像度設定を中央の「1.0x」(解像度:4128 x 2272)のままで、各アプリのフレームレートを測定しました。

SkyrimやHalf Life:ALYXくらいならば、問題無くプレイできます。

Asgard’s Wrath程度の重たいアプリでもなんとか起動していますが、高画質を求めるとフレーム落ちが発生します。快適に動作させるには、レンダリング解像度を下げた方が良さそうです。

Medal of Honorは絶望的です。

フレームレート狙い設定(3104 x 1712)

PCのOculusアプリのレンダリング解像度設定を最小の「0.8x」(解像度:3104 x 1712)とし、フレームレートが一番高くなる状態で測定しました。この設定では、高圧縮のかかった動画を見ているような、モヤっとした絵作りとなりますが、動作は安定します。

この設定では、Oculus Questで最もフレームレートが稼げる設定のはずが、あまりフレームレートが出ていません。他の処理が噛んだ可能性はありますが、基本的には重たいアプリはがコマ送りのような映像になる点は変わりません。

Oculus Questでは、Asgard’s WrathやMedal of Honorはプレイできないと考えていいでしょう。

高画質狙い設定(5408×2976)

PCのOculusアプリのレンダリング解像度設定を最大の「1.3x」(解像度:5408×2976)とし、画質が一番高くなる状態で、フレームレートを測定しました。

この設定では最も画質が高くなる半面、フレームレートが出なくなります。

標準設定でもフレーム落ちしていたアプリは更にフレームを落としており、もはや静止画です。

Oculus Quest 2

Oculus Quest 2のリフレッシュレートは72Hz、80Hz、90Hzから選べます。各アプリでどれくらいのフレームレートが出るかを測定しています。

Oculus Quest 2のグラフィック設定について

標準設定(4128 x 2096)

PCのOculusアプリのレンダリング解像度設定を中央の「1.0x」(解像度:4128 x 2096)のままで、各アプリのフレームレートを測定しました。

軽いアプリは問題なく動きます。SkyrimやHalf Life:ALYXくらいならば、問題無くプレイできるでしょう。

Asgard’s WrathやMedal of Honorはフレーム落ちをしており、快適には動きません。

フレームレート狙い設定(2784 x 1408)

PCのOculusアプリのレンダリング解像度設定を最小の「0.7x」(解像度:2784 x 1408)とし、フレームレートが一番高くなる状態で測定しました。この設定では、高圧縮のかかった動画を見ているような、モヤっとした絵作りとなりますが、動作は安定します。

この設定では、Oculus Quest 2で最もフレームレートが稼げる設定です。

Asgard’s Wrathも快適にプレイできるようになります。

非常に重たいアプリMedal of Honorはフレーム落ちが発生します。お勧めできません。

高画質狙い設定(5408×2736)

PCのOculusアプリのレンダリング解像度設定を最大の「1.3x」(解像度:5408×2736)とし、画質が一番高くなる状態で、フレームレートを測定しました。

この設定では最も画質が高くなる半面、フレームレートが出なくなります。

Beat SaberやSkyrim程度の軽いアプリならば、フレーム落ち無く動きますが、Half Life:ALYX等は、GPUのメモリーが足りていないため、テクスチャー貼りが遅れて、ヌメッとした絵になることがあります。快適とは言い難いです。

まとめ

Lenovoのゲーミングノートのエントリーモデル「Lenovo Legion 550Pi(GTX1650モデル)」の性能を見てまいりました。

Lenovo Legion 550Pi(GTX1650モデル)のおすすめポイント

・背面に集中した使いやすいインターフェース
・高い性能のわりに、高いコストパフォーマンス
・PC用VRは軽いアプリならば楽しめる

Lenovo Legion 550Pi(GTX1650モデル)のおススメ出来ないポイント

・約2.4kgとゲーミングノートとしても重たい本体
・PC用VRを本格的に楽しむにはGPUのパワー不足

個人的には、Legionシリーズの背面に集中したインターフェースは非常に使いやすいと感じています。配線がスッキリするので、机が広く使えます。電源ポートが背面にあるのが、ポイントが高いのです。

さて、Lenovo Legion 550Pi(GTX1650モデル)は、現行のGeForceシリーズの中でも最も安価なGPU GTX1650を積んでいます。

HMD評価結果
Oculus Rift S軽いアプリならば、快適に使えます。
Oculus Quest軽いアプリならば、画質を落とせば使えます。
Oculus Quest 2軽いアプリならば、画質を落とせば使えます。
Vive Cosmos Elite性能を十分には発揮できません。
スーパーサンプリングを50%以下しても、性能は発揮できないでしょう。
Pimax 8k Plus性能を十分には発揮できません。
スーパーサンプリングを50%以下にすれば、
軽いアプリならば、なんとか使えます。

Oculus推奨PCと比較して、約8割の性能しかありません。軽いアプリのさわりを楽しむ分には問題ありませんが、より深く楽しみたくなった時に、PCの買い替えが必要になってきます。

個人的にはVRを楽しむのであれば、GTX1660TiかRTX2060以上のGPUを積んだモデルをお勧めします。

なお、Legion 550Piは標準的な配置のキーボードを搭載しており、作業に違和感がありません。Microsoft Ofiice搭載モデルもありますし、ゲーム以外の用途でも活躍できるでしょう。