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Lenovo Legion T530 レビュー:コスパの高いゲーミング入門機

2020年10月31日Core i7,GTX-1650,Lenovo,Oculus Quest,Oculus Rift S,Pimax 8k Plus

Lenovo様よりLegion T530をお借りしました。前面が赤く発光し、”いかにもゲーミング”と言った風体のミニタワー型PCです。

このPCでVRがどの程度楽しめるのか、まとめました。

Legion T530のスペック

※価格・モデルは執筆時の物を記載しました。頻繁に変更されるので、必ず公式サイトでご確認ください。

model90L3008BJM90L3008CJM
CPUCore i5-9400F
6コア6スレッド・2.9GHz(TB 4.1GHz)
Core i7-9700
8コア8スレッド・3.0GHz(TB 4.7GHz)
GPUNVIDIA GeForce GTX 1660Ti
6GB GDDR6
NVIDIA GeForce GTX 1650
4GB GDDR5
メモリ8GB(8GBx1)16GB(8GBx2)
チップセットIntel B365
SSD512GB1TB SSD
HDD1TB HDD
OSWindows 10 Home 64 bit
サイズ
(幅×奥行×高さ)
37.1リットル(185 x 456 x 440mm
電源500W
価格(税込み)¥123,059¥124,062

2020年10月時点で、CPUは第9世代でありモデル末期に当たると考えていいでしょう。その分コストパフォーマンスが高くなっています。

テスト機のスペック

今回お借りしたPCのスペックは下記の通り。このPCを使って、性能を検証していきます。

modelLegion T530
90L3008CJM
CPUCore i7 9700
8コア8スレッド・3.0GHz(TB 4.7GHz)
GPUNVIDIA GeForce GTX 1650
4GB GDDR5
メモリ16GB (8GB x 2)
SSD1TB (NVMe/M.2)
HDD1TB
電源500W (80PLUS BRONZE)
OSWindows10 Home 64bit

VR性能測定結果

VRMARK・3DMARKのスコア

Oculus推奨GPUの下限のGEFORCE GTX 1060-6GBを積んだPCと性能を比較します。

※GEFORCE GTX 1060-6GBのベンチマーク結果を100とした時の、Legion T530の性能

項目説明
Orange RoomDirectX 11対応のVRの描画性能を示しています。
Cyan RoomDirectX 12対応のVRの描画性能を示しています。Orange Roomよりもリッチなグラフィックを使用します。
Blue RoomDirectX 11対応のVRの描写性能を示しています。次世代のHMDを想定したリッチなグラフィックス性能を表します。
Time SpyDirectX 12対応の3Dグラフィックスの描写性能を示しています。
Fire StrikeDirectX 11対応の3Dグラフィックスの描写性能を示しています。

全項目が、GTX 1060-6GBを20%程度下回っています。

解像度とフレームレートの関係

解像度を代えてVRMARKを実行しました。横軸が画素数、縦軸がフレームレートです。

Oculus Rift S

  • 4.9Mpx:グラフィック設定「パフォーマンスを優先」
  • 5.9Mpx:グラフィック設定「品質を優先」

Oculus Quest

  • 5.4Mpx:グラフィック設定「パフォーマンスを優先」
  • 7.2Mpx:グラフィック設定「バランス」
  • 9.4Mpx:グラフィック設定「品質を優先」

Oculus Quest 2

  • 6.4Mpx:グラフィック設定「パフォーマンスを優先」
  • 8.6Mpx:グラフィック設定「バランス」
  • 1.1Mpx:グラフィック設定「品質を優先」

Oculus Rift Sの「パフォーマンスを優先」設定ならば、負荷の小さいOrange Roomで80Hzを超えてきます。

軽いVRアプリならば動作出来ますが、リッチな映像のアプリではフレーム落ちする可能性が高そうです。

「Legion T530」のVR性能

Oculus推奨のGPUの処理能力と比べて、全項目で20%程度低い結果となりました。
軽い部類のVRアプリは楽しめますが、リッチな映像ではフレーム落ちする可能性が高いです。

PC基本性能測定結果

デスクトップPCのCPUとして現在の売れ筋CPU「INTEL CORE i5-10400」を積んだPCの性能と比較します。

※INTEL CORE i5-10400のベンチマーク結果を100とした時の、Legion T530の性能

項目説明
OverAllPC全体の性能を示しています。
Essentialsアプリの起動などPCの動作の処理性能を示しています。
実際にアプリの起動速度やブラウザ等を使って、処理能力を数字化しています。
ProductivityWordやExcelと言ったOffice系アプリの処理性能を示しています。
OpenOffice系のアプリを使って、処理能力を数字化しています。
Digital Content Creation写真・動画・3Dグラフィックスなどのクリエイティブ系アプリの処理性能を示しています。
GIMP等のクリエイティブアプリを使って、処理能力を数字化しています。
「Legion T530」の基本性能

現在主流のCore i5搭載PCと比べて全般に高い性能を持っています。
一般的なPCよりもどんな作業でも快適に使えます。

HMDを接続してみた

Oculus Rift S

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Oculus
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IdeaCentre T540 Gamingの天板は平らなので、HMDを置くのにちょうどいいかもしれません。

BEAT SABER

まずは、Oculus Rift版のBEAT SABERを立ち上げてみます。画面の設定は標準の設定からいじっていません。

200fps程度出ています。普通に快適にプレイできます。

プレイ中のタスクマネージャーを見てみましょう。

BEAT SABERプレイ中のCPU使用率
BEAT SABERプレイ中のGPU使用率

CPUもGPUも30%程度しか使われていません。余裕で起動しています。

Half-Life:Alyx

Half-Life:Alyx
SteamVRのビデオ設定:カスタム、100%(1648×1776)
Half-Life:Alyxのビデオ設定:低

リフレッシュタイムは11ms以上となっており、カツカツです。

Half-Life:Alyxプレイ中のCPU使用率
Half-Life:Alyxプレイ中のGPU使用率

CPU使用率は50%前後ですが、GPUの使用率が90%近くなっています。GPUメモリーもほぼ使い切っており、限界に近いようです。

Half-Life:Alyx
SteamVRのビデオ設定:カスタム、100%(1648×1776)
Half-Life:Alyxのビデオ設定:最高画質

画質を最高画質に変更すると、リフレッシュタイムは17msとなり、12.5msを大きく上回ってしまいます。

Half-Life:Alyxプレイ中のCPU使用率
Half-Life:Alyxプレイ中のGPU使用率

CPUの使用率は低画質と変わらず、GPUは70%と使用率が落ちています。GPUメモリーを使い切っているため、演算以外の部分がボトルネックとなっているのではないでしょうか。

Oculus Quest

Legion T530はUSB Type-Cを持ちません。純正Oculus Linkケーブルを使用する場合は、下記のような変換コネクタが必要です。

BEAT SABER

リフレッシュタイムを見るために、SteamVRからReviveを通して起動しました。Oculus Rift版のBEAT SABERです。

リフレッシュタイムは約6ms、フレームレートにして170Hz以上出ています。快適にプレイできます。

BEAT SABERプレイ中のCPU使用率
BEAT SABERプレイ中のGPU使用率

CPUは使用率20%、GPUも40%台とかなり余裕です。

Half-Life:Alyx

Half-Life:Alyx
SteamVRのビデオ設定:カスタム、100%(1648×1776)
Half-Life:Alyxのビデオ設定:低画質

リフレッシュタイムは約12ms。Oculus Questのフレームレートが72Hzと低いため、何とか描写しきっています。

Half-Life:Alyxプレイ中のCPU使用率
Half-Life:Alyxプレイ中のGPU使用率

CPUは50%前後、GPUは90%に載せてきました。相変わらずGPUのメモリーはひっ迫しています。

Half-Life:Alyx
SteamVRのビデオ設定:カスタム、100%(1808×2000)
Half-Life:Alyxのビデオ設定:最高画質

リフレッシュタイムは約20msと、描写が間に合っていません。頭の動きに追従できない時もあり、PCの限界を超えているようです。

Half-Life:Alyxプレイ中のCPU使用率

Half-Life:Alyxプレイ中のGPU使用率

CPUは余裕があり、GPUは70%くらい。それでもフレームレートが上がりません。メモリー不足がボトルネックになっているのではないでしょうか。

「IdeaCentre T540 Gaming」でOculusシリーズを使う

BEAT SABERレベルでは、十分余裕を持ってプレイできます。Half-Life:Alyxは低画質であれば、プレイに支障はありません。

Vive Cosmos Elite

VIVEシリーズの中では、現状(2020年10月)最も解像度が高いVive Cosmosを試します。

BEAT SABER

SteamVRからReviveを通してOculus Rift版のBEAT SABERを起動しています。

リフレッシュタイムは約13ms、Vive Cosmosではフレーム落ちしてしまっています。

BEAT SABERプレイ中のCPU使用率
BEAT SABERプレイ中のGPU使用率

CPUは余裕があるものの、GPUの使用率が90%台と余裕がありません。

Half-Life:Alyx

Half-Life:Alyx
SteamVRのビデオ設定:カスタム、100%(2016×2380)
Half-Life:Alyxのビデオ設定:低画質

110Hz、低画質のフレームレート

リフレッシュタイムが約25msと、大幅にコマ落ちをしています。時々映像が固まるなど、プレイに支障をきたします。

Half-Life:Alyxプレイ中のCPU使用率
Half-Life:Alyxプレイ中のGPU使用率

CPUは余裕があるものの、GPUの使用率が90%台と余裕がありません。GPUメモリーも使い切っています。

Pimax8k plus

ハイエンドなHMDであるPimax8k Plusを接続してみました。

Pimax8k plusについては、下記にまとめています。ご参考までに。

Pimaxの設定から、Refresh Rateを変更してアプリを動かしてみます。

Half-Life:Alyx

Half-Life:Alyx
SteamVRのビデオ設定:カスタム、100%(3840×2160)
Half-Life:Alyxのビデオ設定:低画質
Pimax8k:72Hz

110Hz、低画質のフレームレート

リフレッシュレート72Hzですでにフレーム落ちを起こしています。

Half-Life:Alyxプレイ中のCPU使用率
Half-Life:Alyxプレイ中のGPU使用率

GPU使用率が約90%、GPUメモリーをほぼ使い切っています。

「Legion T530」でハイエンドHMDを使う

BEAT SABERのような軽いアプリでもフレーム落ちする可能性があります。
リッチな映像のアプリでは、画質・フレームレートを落としても、プレイに支障が出ます。

GEFORCE GTX 1650モデルでは、ハイエンドHMDはあきらめた方が良さそうです。

デザイン・拡張性

特徴的なのは、上部の取っ手でしょう。

普通、タワー型のPCケースは持つ部分が無くて、持ち運びに苦労するのですが、このPCは運びやすいです。

前面

前面にはポート・ボタンはありません。
前面上部の蓋を持ち上げると、DVDドライブが現れます。
前面上部にUSB・オーディオポート、電源ボタンがあります。
  1. USB 3.0 x2
  2. オーディオ/マイクコンポ x1
  3. マイク端子
  4. 電源ボタン

前面にポートが無い代わりに前面の上部にUSBポートが2つ付いています。

背面

  1. USB 3.1 Gen2x2
  2. USB 3.0 x2
  3. USB 2.0 x2
  4. ライン出力 x1
  5. LANポート x1

マザーボードについているポートはいたってシンプルですが、USBが合計6ポートと、十分な数が付いています。

内部

全体的にスカスカの作りになっています。また、マザーボードの小ささです。拡張性はありません。

  1. PCI Express x16 x1 (グラフィックボードで使用)
  2. PCI Express x1 x0
  3. M.2 2230 x1 (WLANカード)
  4. M.2 2280 x1 (SSDで使用)
  5. 3.5インチベイ x2 (HDDで1つ使用、空き1)

メモリーやSSD・HDDには簡単にアクセスできます。

メモリーはSAMSUNG製の8GBが2枚刺さっています。
HDDは取り出しやすい位置に取り付けてあります。
グラフィックボードは30cm以上のものでも余裕でさせるスペースがあります。

グラフィックボード部分は大きくスペースが設けてあるため、奥行30cm以上のものでも余裕で入りそうです。このPCは電源が500Wと少々心もとないので、グラフィックボードを交換するのであれば、電源は交換した方が良さそうです。

定番ベンチマーク結果

定番のベンチマーク結果を並べます。構成されているパーツを考えると、順当な結果です。オフィスPCとしては高性能、ゲーミングPCとしては及第点、VR用としては少々力不足です。

ベンチマークスコア
SteamVR Performance Test平均忠実度:4.8(中程度)
テストされたフレーム:9920
VRMARKOrange Room :5056
Cyan Room: 3278
Blue Room: 1009
3DMARKTime Spy: 3654
Fire Strike: 7821
PCMARK10OVERALL: 5518
Essentials: 8838
Productivity: 7404
Digital Content Creation: 6969
CINEBENCH R20CPU: 3117
Single Core: 478
FINAL FANTASY XV高品質: 3597(快適)
FINAL FANTASY XIV最高品質: 8718(非常に快適)

消費電力・騒音

参考までに、消費電力と騒音を計りました。

状態消費電力騒音
停止時0W31dB
アイドル時52W38dB
低負荷(ブラウジング)57W41dB
高負荷時(3DMARK)196W54dB

CPUがブースト状態の時にのみ、ファンの音が極端に大きくなります。

電力測定

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騒音

PCの中央から、高さ15cm、距離30cmの位置で測定。

まとめ

上部に取っ手がある特殊な形状のゲーミングPCです。取っ手のおかげで持ち運びは便利です。

WiFi・Bluetoothも内蔵していますので、電源ケーブル・ディスプレイケーブルさえつなげば、何処でも使えます。このサイズのPCとしては面白いコンセプトです。

Legion T530のおすすめポイント

・独特のデザインで持ち運びが便利。Wifi・Bluetooth内臓で、ケーブルもすっきり。
・メモリ・SSD・HDDへのアクセスは楽
・(GTX 1650のモデルでは)Oculus Rift S・Oculus Quest程度であれば、VRアプリは何とか動かせる

Legion T530のおススメ出来ないポイント

・デスクトップPCとしては拡張性がない
・(GTX 1650のモデルでは)高画質を謳っているアプリでは画質を落とす必要がある
・(GTX 1650のモデルでは)ハイエンドなHMDはあきらめた方が良い

このPCはケースサイズに比べると拡張性ありません。また、今回評価したGTX 1650搭載機種では、VRで楽しむにはちょっと力不足を感じます。購入するのであれば、GTX 1660 Tiを積んだモデルをお勧めします。

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