【VR】Premiere Pro で 4k以上の出力時にハードコアエンコードで爆速エンコードする方法

2019年3月18日

Premiere ProでVuze XRの5.7k動画を普通に出力しようとすると、膨大な時間が取られます。不審に思い設定を見てみると、「ソフトウェアエンコーディング」に切り替わっています。

4kまで画質を落とすとハードコアエンコードが出来るようですが、これでは納得いく画質が得られないため、調べてみました。

テスト環境

いわゆるゲーミングノートPCでゲームをせずに、動画編集やらなんやらをやっています。

CPUi7-8750H
RAM16GB
GPU NVIDIA® GeForce® GTX 1060 Max Q 6GB GDDR5

4k画質より上のエンコードで出るPremiere Proの症状

Vuze XRの出力は5760×2880です。この状態だと
「エンコード設定」欄のパフォーマンスが自動的に「ソフトウェアエンコーディング」になってしまいます。
再び「ハードウェアエンコーディング」に変更してみると、
「ご使用のハードウェアの現在の設定では、ハードウェアアクセラレーションはサポートされていません。」
と表示されてしまいました。
GTX 1060の表示自身は7680×4320まで表示される性能はあるはずなので、アクセラレーションが出来ないというのも、なんとも不思議です。「もっと高価なGPU使いやがれ!」と言うことなのでしょうか?

ハードウェアエンコーディングを行う方法

やり方は簡単です。
Premiere Proでは公式ページからもリンクが張ってあるプラグイン「Daniel2」をインストールして使う、という形になります。
 ※このサイトの「Cinegy Daniel2、H.264 および HEVC ビデオコーデックプラグインパック」という欄にリンクがあります。
私は下記のサイトを参考にして、「Daniel2」のインストールしました。

効果の確認

3分50秒程度の動画をエンコードしてみます。

ソフトウェアエンコード時

形式HEVC(H.265)
プリセットソースの一致 – 高速ビットレート
video settings5,760 x 2880
ターゲットビットレート(Mb/s)60
最大ビットレート(Mb/s)60
品質最高(最も遅い)
最高レンダリング品質を使用ON

開始3分後、残り5時間55分と表示されて固まっています。 気持ちが萎えて、キャンセルを押してしまいました。

ハードウェアエンコード時の設定

形式Cinegy HEVC(H.265)
プリセットカスタム
video settings5,760 x 2880
Bit Rate(Mb/s)200
PresetHigh Quality
最高レンダリング品質を使用ON

開始3分後、残り5分43秒と表示されています。実際にエンコード終了まで10分かかりませんでした。 エンコード時間だけで言うと、

軽く30倍程度の速度が出ています。

VR180動画の追加作業

さて、「Daniel2」を使った爆速エンコードですが、VR180のメタデータは入れることが出来ません。
そこで、出力された動画にGoogleの「VR180 Creator」を使ってメタデータを追加する作業が必要になります。
「VR180 Creator」を立ち上げて、「公開の準備」をクリックします。
先ほど作成した動画を「ファイルを選択するかここにドラッグ」の欄にドラッグして、
「エクスポート」を押します。
後は、出力するフォルダー・ファイル名を聞いてくるので、設定してあげて、「エクスポート」を押せば出力開始です。

まとめ

・Premiere Proのプラグイン「Daniel2」を使うことによって、高速に動画を作ることが出来るようになりました。
私の環境では実に30倍! 爆速です。
・「Daniel2」の問題点は、メタデータが入らないこと。「VR180 Creator」でメタデータを入れる作業が追加になります。
これで、VR180動画を高速に作ることが出来るようになりました。