外付けSSDが熱い?〜ロジテックの40Gbps対応ケースとファン付きケースで、4TBのSSDの温度を測り比べた(10Gbps接続・各1回)
外付けSSDの4TBを使っていると、ケース全体がかなり熱くなります。ケースを替えたり、ファンを当てたりすると、SSDの温度はどれだけ変わるのでしょうか? 40Gbps対応のケース2種(ロジテックと、ファン付きのACASIS)と、ロジテックに卓上ファンを当てた状態で、4TBのSSDの温度を測り比べました。
以前の記事(外付けSSDを速いケースに替えたら、Ubuntuが起動しない?)で、「この種のケースは発熱するという報告があるので、続けると落ちる可能性がある」と書いたまま、確かめていませんでした。この記事は、その積み残しを測って埋めたものです。
2026年10月19日時点の内容です。測定は各条件1回で、最長10分の短時間です。長時間の結果は、測っていません。
使った機器
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 測定したパソコン | Ubuntu のパソコン(USBは10Gbps接続) |
| SSD | CFD CSSD-M2L4KSFT6KE(4TB) |
| ケース1 | ロジテックダイレクト LHR-LPNVWU4CD(USB4・40Gbps対応。ファンなし・アルミ筐体・放熱シート付き) |
| ケース2 | ACASIS TBU405 Pro(40Gbps対応。冷却ファン内蔵) |
| 簡易冷却 | 手持ちの卓上ファン(ロジテックのケースに風を当てる) |
| 室温 | 約26℃の目安(温度計では測っていません。SSDをつないだ直後に表示された、最も低い温度が26℃だったという記憶から) |
2つのケースは、どちらも40Gbps対応です。ただし、今回の測定は、どちらも10Gbpsの接続です。ロジテックは、20Gbps対応のケーブルを使いましたが、10Gbpsで接続されました。ACASISは、単独では起動せず、給電のためにPD対応のハブを経由しました。手持ちのハブが10Gbps対応だったため、ハブがボトルネックになって10Gbpsで動いています。
測り方
- 条件: ①ロジテックのケース(何もしない)②ロジテックのケースに卓上ファンを当てる ③ACASISのファン付きケース。同じSSDを入れ替えて、各条件1回ずつ測りました。
- 負荷:
ddで8GBを書いては消す動作を繰り返しました(bs=8M、書き込みを確実に反映するfdatasync、exFAT)。 - 温度: SSD内部のセンサーの値です。ケース表面の温度ではありません。
smartctlで読みました。 - 止める条件: 温度が頭打ちになったとき(5分以降で、直近3分が±1℃)、または最長10分です。
- 負荷の前に、SSDが38℃以下になるまで待ちました。待った時間は、経過時間に含めていません。
- 注意: ACASISで最初に測ったとき、負荷をかけて25秒でUSBが切断されました。電力不足と考えて、PD対応のハブから給電したところ、動きました。
結果1: 10分以内では、ロジテックの温度が低く、卓上ファンでさらに下がった
| 条件 | 開始温度 | 最高温度 | 上がり幅(経過時間) | 1分時点の温度 | 書き込み速度(平均 / 1分平均の最低) |
|---|---|---|---|---|---|
| ①ロジテック(何もしない) | 37℃ | 51℃(8.2分後) | +14℃(9.1分) | 42℃ | 397 / 301 MB/s |
| ②ロジテック+卓上ファン | 38℃ | 47℃(6.1分後) | +9℃(8.4分) | 42℃ | 358 / 286 MB/s |
| ③ACASIS(ファン付き) | 32℃ | 57℃(9.3分後・上昇中) | +25℃(10.0分) | 50℃ | 347 / 286 MB/s |
最高温度は、②が47℃、①が51℃、③が57℃でした。③は、10分の上限で止めた時点でも、まだ上がっていました。1分時点の温度も、①と②が42℃、③が50℃で、③は上がり方が速くなっています。
書き込み速度の平均は、397、358、347 MB/s でした。グラフの点線(1分平均)は、3本が重なって上下していて、各1回の測定なので、速度の差は、ケースの違いによるものと断定できません。

2つのケースの放熱の仕組み
当ブログの見立てです。ケースを実際に触って見て考えたもので、メーカーの資料とは別のものです。
- ロジテック: SSDの熱は、放熱シートを通って、主にアルミの蓋へ逃げます。蓋が分厚く、ケースもずっしり重いので、熱容量(熱をためられる量)はかなりあると考えられます。ケースに熱を逃がして、ためて、空気へ放熱する仕組みと見るとわかりやすいと思います。
- ACASIS: ファンは、SSD自身には風を当てず、基板の裏側に風を当てる設計です。SSDの熱は、基板へ逃げた分と、放熱シートを通って蓋側へ逃げた分が、外気に触れる筐体から逃げる設計になっています。
ACASISの仕様は、メーカーの案内でも、40Gbps対応、冷却ファン内蔵、サーマルパッド、波形加工のアルミ筐体による放熱、とされています(ACASIS公式ブログ)。ロジテックLHR-LPNVWU4CDは、ファンなしで、放熱シート2枚が付属するアルミ筐体です(ロジテックの製品ページ)。メーカーのテストでは、ACASISは1時間の連続使用後もSSDが35℃だったとされていますが、その条件は分かりません。
考察: なぜACASISが、ファンが回っていても一番熱かったのか
ACASISのファンは、3回目の測定中に回っていました(音で確かめています)。それでも、3条件の中で一番熱くなりました。理由は、測っていないので、断定できません。考えられることを挙げます。
- ファンが基板の裏側に風を当てる構造なので、SSDの熱は、放熱シートを通して蓋と筐体へ逃げる経路が中心になる。その経路の放熱が、追いつかなかった可能性。
- ロジテックは筐体が重く、熱をためる量が多いので、10分では上がり方がゆっくりだった可能性。
- 熱伝導パッドの当たり方が、ケースごとに違う可能性。
- ACASISは、2つのチップ(コントローラ)を搭載していて、その発熱が加わった可能性。
- ACASISだけ、PD対応のハブ経由で給電していて、条件が違う。
ロジテックの「頭打ち」も、注意が必要です。熱容量が大きいケースは、上がり方がゆっくりです。最終的な温度は、空気への放熱で決まります。今回の9分間の頭打ちは、重いケースが熱をためている途中だった可能性があります。長時間の結論には、30〜60分の連続測定が必要です。
結論: 短時間ならロジテックで十分。長く使うなら、卓上ファンを当てる
当ブログの結論は、次のとおりです。
- 10分以内の短時間なら、ロジテックのケースで十分です。今回の10分では、ACASISのほうが、温度が高くなりました。
- ロジテックのケースを長く使うなら、卓上ファンを当てる使い方がよいと考えます。今回の10分では、卓上ファンで最高温度が4℃下がりました。
- 長時間は、ファンがあるほうが、飽和する温度(これ以上上がらない温度)は低くなると考えられます。ただし、これは当ブログの見立てで、今回は測っていません。
- ACASISは、PD対応のハブで給電しないと起動しなかった点に注意が必要です。もう少し消費電力の少ないSSDを入れて使うのがよいと考えます。この点も、見立てです。
限界: この測定で分からないこと
- 各条件1回の測定で、結果のばらつきは分かりません。
- 最長10分の短時間です。30〜60分の長時間の温度は、測っていません。
- 2つのケースは40Gbps対応ですが、今回は10Gbpsの接続です。40Gbpsで使ったときの発熱や速さは、測っていません。
- 開始温度が、37℃、38℃、32℃と揃っていません。ACASISだけ、PD対応のハブ経由で給電しています。
- SSDは1種類です。別のSSDでは、発熱が違う可能性があります。
- 室温は、温度計で測っていません。約26℃というのは、SSDをつないだ直後に表示された最も低い温度の記憶からの目安で、記録には残っていません。部屋の温度や季節によって、結果が変わる可能性があります。
- 熱容量や熱の通り道(SSD内部の温度と筐体の表面温度の差)は、測っていません。
まとめ: 10分以内ならロジテック、長く使うなら卓上ファン
4TBのSSDを、ロジテック、ロジテック+卓上ファン、ACASISに入れて、10分間書き込み続けました。10分以内の最高温度は、卓上ファンを当てたロジテックが47℃、ロジテックが51℃、ACASISが57℃(上昇中)でした。短時間ならロジテックで十分で、長く使うなら卓上ファンを当てる使い方がよいと考えます。長時間の温度は、今後、測って確かめる必要があります。






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