Oculus QuestをPC用HMDにしてしまうOculus LinkがUSB2.0ケーブルでも使えるようになった話

Oculus QuestをPC用VR HMD化してしまうという、Oculus純正の機能「Oculus Link」がアップデートされました。なんと、付属のUSB2.0のケーブルでもPC用VR HMDとして使えるようになったというのです。

実際に試してみましたのでまとめます。

Oculus Linkとは

Oculus QuestをPCにUSBケーブルを介して接続して、Oculus Rift Sの代わりにしてしまおうという、Oculus Questの機能です。

下記に使用感などをまとめていますので、ご参考までに。

導入された当初(2019年11月)は、USB3.0のケーブルのみに対応していましたが、2020年5月のアップデートで、USB2.0のケーブルでも使えるようになったとのとこです。

試してみた

テスト時のバージョン

試した時点でのソフトウェアのバージョンを記録しておきます。

ソフトウェアバージョン
Oculus Quest ファームウェア17.0.0.167.462
PC用Oculus アプリ17.0.0.183.462

マグネット式 USB Type-Cケーブル

実際にUSB2.0ケーブルで使えるのかどうかを試してみました。

10ピンタイプのUSB Type-Cのケーブルです。上の写真の通り、マグネット式です。

下の記事でも書きましたが、このケーブルはUSB 2.0相当の転送速度しかありません。

ちなみに、PCにUSB Type-Cが余っていませんので、PC側には、下記のUSB Type-Cメス/USB Type-Aオス アダプタをかませています。

アダプタを付ける

マグネットアダプタを取り付けた状態が下の写真です。

これに、ケーブルを取り付けます。

PCのOculusアプリ上で、Oculus Questが認識されました。

黄色い「」をクリックしてみると、「リンク済み」と出ています。

Oculus Questをのぞき込むと、ちゃんとOculus Linkをオンにするか聞いてきています

有効にすると押すと、PC版のホーム画面が映し出されます。

高価な純正ケーブルを購入したのがバカらしくなるくらい簡単に接続できました。

延長してみる

さて、上記で使用したケーブルは長さ1.8mと、そこそこの長さがあるのですが、ルームスケールで動くとなると心もとない長さです。

ということで、延長しても認識するのかどうか、試してみました。

使ったケーブルは、Ravpowerの使い古したUSB Type-Cのケーブルです。長さは1.8m。

下記の商品と似たものです。PDには対応しているけれども、USB2.0にしか対応していないケーブルです。

このケーブルと、下のUSB Type-Cのメス/メスアダプタを介して、マグネット式のケーブルを繋げます。

アダプタだらけです。信号を送る側から見ると、ロスしまくりの状態でしょう。

さて、この状態で動くのでしょうか。

と、ワクワクしていたのですが、何の問題もなく動きました。合わせて3.6m、十分な長さです。これは助かります。

今回は、他のケーブルは試していませんので、ケーブルによっては使えない可能性もありますし、「USB3の接続をおすすめします」と表示されている以上、画質の制限などがあるのでしょう。

ちなみに、認識できない場合は、下記のような表示になっていました。

上のスクリーンショットは、上記のUSB type-Cのメス/メスコネクタの向きが不正解だった時に発生しました。このメス/メスコネクタや、USB type-C/type-A変換コネクタは、ケーブルの方向が表裏で動いたり動かなかったりします。USB type-Cの売りの一つとして、表裏の区別が無い点があったと思うのですが、これらの安物のコネクタは表裏の区別がある場合があります。中の配線がケチってあるのでしょうか。

まとめ

2020年5月のアップデートで、Oculus Questがさらに便利になりました。

USB2.0のケーブルでもPC用HMDとして使える機能「Oculus Link」が動くようになりました。

更に、データの転送にも余裕があるのか、延長しても認識する場合があるようです。

Oculus Linkの進化ポイント

  • USB2.0のケーブルも使えるようになった
  • 多少ケーブルを延長しても認識するかも

なお、前述のように、「USB3の接続をおすすめします」と表示されている以上、画質の制限などがあるのでしょうが、不自然なトラッキングはありませんし、コントローラーのバイブも適切に動いています。

さて、せっかく使えるようになったUSB2.0のケーブルですが、ビヨーンと飛び出していると、流石に邪魔です。

L字のケーブルを持っていれば良いのですが、下のようなアダプタをかませてあげれば、邪魔にならずに運用できるのではないでしょうか。