3DGSでなにができる?〜撮る・作る・見る・使うの流れと、初心者向けツールを調べた

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スマホで撮った写真や動画から、あとで好きな角度から眺められる3Dの場面を作れる。そんな技術として「3DGS」(3D Gaussian Splatting・スリーディー・ガウシアン・スプラッティング)の名前を見かけるようになりました。何ができるのか、何から始めればよいのか、お金はかかるのか。初めての人が迷いやすい点を、公式の情報で調べて整理しました。

当ブログには、3DGS の一部を深く扱った記事がすでにあります。この記事は、それらをつなぐ入口として、「撮る→作る→見る→使う」の流れを1本で通す形にしました。用語は、出てきたところで短く説明します。2026年10月17日に確認した内容で、新しい測定はしていません。

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調べたこと〜範囲と情報源

調べたのは3つです。3DGS とは何か、どんな流れで作るのか、初心者が使えるツールにどんなものがあり、いくらかかるのか。情報源は、各ツールの公式ページ(料金・対応機種)と、公式の説明文書です。公式のページが取得できなかった項目は、本文で「確認できませんでした」と書きました。価格は変わりやすいので、使う前に公式で確かめてください。

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3DGS とは何か〜写真から、色のついた小さな粒で場面を作る

3DGS は、たくさんの写真から、色のついた小さなぼかしの粒(ガウシアン、またはスプラット)を何十万〜何百万個も並べて、立体の場面を作る方法です。1粒には、位置・大きさ・向き・透け具合・色の情報があります。写真に近い見た目のまま、自由に視点を動かせるのが特徴です。

似た言葉に「フォトグラメトリ」があります。こちらは写真から形を計算して、三角形の網目(メッシュ)の3Dモデルを作る従来の方法です。3Dプリントやゲームの部品にはメッシュが向き、見た目を丸ごと残したいときは3DGS が向く、と整理できます。メッシュを作る流れは、スマホ写真から3Dモデルを作る記事にまとめています。

結果1〜作る流れは「撮る→作る→見る→使う」の4段階

段階やることひとこと
撮る対象の周りを動きながら、写真か動画を撮る動かないものを選ぶ。人や車が動くと破綻しやすい
作るアプリやソフトに写真を渡して、3DGS を作らせる(学習)中では、写真ごとの撮影位置を推定する処理(SfM)のあと、粒を調整する学習が走る
見る・整えるビューアで眺め、不要な浮遊物を消すブラウザで開ける無料の道具がある
使う共有する・サイトに埋め込む・VRで歩くファイルが大きいと扱いにくい。圧縮形式もある

撮る〜3DGS で気を付けること

  • 被写体の周りをゆっくり一周し、高さを変えてもう一周する。写真なら数十〜百数十枚、動画なら1〜2分が目安です。各アプリに枚数の上限があります(無料の範囲では、Polycam が1回150枚、KIRI Engine の無料版も150枚)。
  • 隣り合う写真は、写っている範囲を多めに重ねる。
  • 明るい場所で、ピントと明るさを固定し、手ぶれを避ける。
  • ガラス・鏡・黒く光る面は苦手。
  • 動く人を撮りたい場合は、動く3DGS(4DGS)という別の話です。動く人を3D動画にする記事を見てください。
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結果2〜作るための道具は、スマホで完結するものとPCで作るものに分かれる

ツールは、大きく2つに分かれます。スマホだけで完結するアプリと、パソコンで学習させるソフトです。初心者向けかどうか、料金、動く環境を、公式ページで確認しました。

スマホで作る

ツール動く環境料金(公式ページで確認)ひとこと
Scaniverse(ナイアンティック・スペーシャル)iOS・Android・Web端末の中で処理する Classic は無料で、スプラットを無制限に作れる。クラウド側は Free(月20,000クレジット)から有料プランまである無料で端末の中だけで完結する。最初の1本に向く
PolycamiOS・Android・Web無料プランは撮影枚数などに制限がある。スプラットを無制限に使うには有料の Basic(年150ドル、または月30ドル)使いやすいが、本格的に使うなら有料
KIRI EngineiOS・AndroidBasic は無料。3DGS のスキャンは有料の Pro(月17.99ドル、または年79.99ドル)限定無料版では3DGS を作れない
Luma 3D CaptureiPhone(iOS 16 以降)App Store 上は無料。アプリ内課金の有無は確認できませんでした動画を撮って送ると、クラウドで作ってくれる。最終更新が2026年1月で止まっている点に注意

パソコンで作る

ツール動く環境料金・ライセンス(公式ページで確認)ひとこと
Postshot(Jawset)Windows 10 以降・NVIDIA の GPU無料版は非商用で、作った3DGS の書き出しができない。商用や書き出しは有料プラン(金額は公式ページから取得できませんでした)画面で操作でき、学習の途中経過も見られる。書き出しが有料の点に注意
Spirula StudioWindows・Linux・macOS(Apple Silicon)無料(GPLv3)NVIDIA 以外の GPU でも動く。詳しくはSpirula Studio の記事へ
公式の3DGS実装+COLMAPNVIDIA の GPU(CUDA)COLMAP は無料。3DGS の公式実装は研究・評価目的のみで、商用は事前の許諾が必要元祖。環境づくりが重く、初心者には難しい
Nerfstudio(splatfacto)NVIDIA の GPUオープンソース。ライセンスの種類は、取得したページに記載がありませんでしたコマンド操作が中心。中級者以上向け

商用で使う場合は、無料版が非商用に限られるものがあるので、料金ページの利用条件を読んでから選んでください。

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結果3〜見る・整える・共有する道具は、ブラウザで開けるものが多い

ツールできること料金ひとこと
SuperSplat(PlayCanvas)ブラウザで3DGS を開き、不要な部分を消して、公開できる無料(MIT ライセンス)インストール不要。最初の整える作業に向く
antimatter15 splatブラウザに .ply ファイルを置くだけで表示できる無料(MIT ライセンス)開くだけなら一番手軽
Spark(World Labs)Web 開発の部品 three.js に、3DGS を組み込む無料(MIT ライセンス)Web サイトを作る人向け
PlayCanvasWeb で動くゲームエンジン。3DGS の編集・描画に対応エンジンは MIT。無料プランあり。有料プランの金額は確認できませんでしたサイトやゲームに載せたい人向け

見るだけなら、Web・スマホ・Steam・Quest で試せる無料のビューアーを別の記事で比べています。

ファイル形式は、.ply が標準的でサイズが大きく、.spz・.sog・.ksplat は圧縮した形式です。共有や Web での表示には、圧縮形式のほうが扱いやすくなります。

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結果4〜作った3DGS の使い道

  • 記録: 部屋・展示物・旅先の景色を、あとから自由な角度で見返す。
  • 共有: SuperSplat や各アプリの公開機能でリンクを渡す。
  • Web に載せる: PlayCanvas や Spark を使い、自分のサイトに埋め込む。
  • VR で歩く: Quest などで場面の中を歩く(ビューアーの記事)。
  • 3D プリントやゲーム向けにメッシュにする: 3DGS は形の精度が目的ではないので、メッシュが必要ならフォトグラメトリを使うほうが近道です。

動く3DGS をどう配信するかという少し専門的な話は、4DGS の配信を調べた記事にあります。1枚の写真から3Dを作る方法は、Dual Pixel の記事で扱っています。

考察〜最初の1本をどう選ぶか

調べた範囲で言えるのは、次の3点です。

  • まず試すだけなら、スマホの無料アプリ(Scaniverse)で端末の中だけで作り、SuperSplat で眺めるのが、お金も環境づくりもかからない道です。
  • パソコンで本格的に作りたいなら、NVIDIA の GPU を持っている場合は Postshot などが候補で、書き出しが有料である点を先に確認します。NVIDIA 以外の GPU の場合は、Spirula Studio も選べます。
  • 仕事で使うなら、無料版の非商用の条件を、作る前に確認します。
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限界

  • 料金と機能は、2026年10月17日に確認した公式ページの内容です。変わる可能性があります。
  • Postshot の各プランの金額、Luma のアプリ内課金、Nerfstudio のライセンス、PlayCanvas の有料プランの金額は、公式ページから確認できませんでした。
  • 当ブログで確かめたのは、Spirula Studio の動作の一部だけです。ほかのツールは動かしていません。

まとめ〜撮る・作る・見る・使うを、無料の道具で一巡できる

3DGS は、写真から、見た目をそのまま残した3D場面を作る方法です。スマホの無料アプリで作り、ブラウザの無料ツールで見て整えるところまで、お金をかけずに一巡できます。

次の行動として、動かない小物を1つ選び、Scaniverse で撮って SuperSplat で開いてみてください。商用で使う予定がある場合は、先に各ツールの料金ページで、無料版の利用条件を確かめてください。

3Dスキャン関連の記事は、3Dスキャン・3DGS 総合のページにまとめています。

参考にしたサイト

  • Polycam 料金(poly.cam/pricing)
  • Niantic Spatial 料金・Scaniverse
  • KIRI Engine 料金
  • Luma 3D Capture(App Store)
  • Jawset Postshot
  • Nerfstudio ドキュメント
  • 公式の3DGS実装(graphdeco-inria/gaussian-splatting)と COLMAP
  • SuperSplat・antimatter15 splat・Spark・PlayCanvas の公式ページ
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