NVIDIA RTX 3090をGPU BOXを使ってノートPCにつなげてみた話
NVIDIA RTX 3090を手に入れましたので、手始めにGPUボックスを使ってノートPCに繋いでみました。
一先ずベンチマークのみ走らせましたので、まとめます。
使用した機器
手持ちのノートPCにGPU BOXを繋げます。
ノートPC:DELL G5 5500
2020年モデルのDellのゲーミングノートPCです。Thunderbolt3が付いているモデルの中では、比較的安価なモデルです。
メモリーを64GBに増設するなど、若干手を加えています。
Razer Core X
項目 | Razer Core X |
---|---|
メーカー | Razer |
サイズ(高さx横x奥行き)(mm) | 230x168x374 |
内寸(mm) | 160x57x330 |
内蔵電源 | 650W |
電源能力が650Wと高めで、何より、内部の長さが33cm取れます。これならば長くて大きいRTX 3090も入りそうです。
玄人志向 GG-RTX3090-E24GB/TP
長さが30cm、且つ、余分な出っ張りのないモデルを選ぶとこれになりました。
接続してみる
Razer Core Xの中身は、下記の写真のようになっています。6+2PINの電源ケーブルが2セット付いています。
早速セットしてみました。電源けぶるのの取り回しが、ファンの前に来てしまいます。
冷却フィンやファンも出っ張ることなくケース内に収まっています。
奥行はカツカツ、何とかケースに収まっています。
RTX 3090は重たいので、垂直にさせるケースは安心感があります。
タワー型など、RTX 3090を横向きに差す場合は、下記のようなブラケットは有用かもしれません。
裏面は下の写真の通り、2スロット分が見えています。
ベンチマーク結果
Razer Core XとDELL G5をThunderbolt3ケーブルでつなぎ、ベンチマークアプリを走らせました。
比較としては、3DMARKのサイトから、RTX2080・RTX2080Ti・RTX3090を積んだデスクトップPCのベンチマーク結果の平均値を持ってきました。
3DMARK (Time Spy) 3DMARK (Time Spy Extreme) 3DMARK (Fire Strike) 3DMARK (Fire Strike Ultra) VRMARK (Orange Room) VRMARK (Cyan Room) VRMARK (Blue Room) RTX 3090 17744 9106 31888 12441 11633 15487 6274 RTX 2080 Ti 13529 6601 26875 8578 11281 13333 4870 RTX 2080 10460 4904 22017 6544 10087 10609 3568
TimeSpy・Time Spy Extreme
ベンチマークアプリ、3DMARKのうち、TimeSpyとTime Spy Extremeを走らせてみました。
TimeSpyの結果を見てみます。RTX3090を繋げると、DELL G5自身のポイントは約70%程度向上していますが、デスクトップ型のRTX2080にすら及んでいません。
次に、より負荷の高いTime Spy Extremeの結果を見てみます。DELL G5自身は2倍以上もポイントが上昇しています。また、デスクトップ型のRTX2080を超えてRTX2080Tiに迫らんとしています。
Fire Strike・Fire Strike Ultra
次に、3DMARKのうち、Fire StrikeとFire Strike Ultraを走らせました。
Fire Strikeの結果は、Time Spyよりもひどく、DELL G5自身も1.5倍程度にしかなっておらず、当然RTX2080に及んでいません。
負荷の高いFire Strike Ultraを走らせると、今度は2.6倍程度にポイントが上がり、RTX2080Ti以上の性能をたたき出しました。
VRMARK
同様に、VRMARKも走らせてみます。
一番負荷の低いOrange Room(DirectX11)では、1.4倍程度の伸びながらも、デスクトップ型のRTX2080と同等程度までポイントが上がります。
負荷が低めてDirectX12対応のCyan Roomでも、1.4倍程度です。デスクトップ型のRTX2080とは1.3倍程度離されています。
一番負荷の高いBlue Room(DirectX11)では、2.5倍の伸びを見せ、RTX2080よりは高い性能を発揮しています。
消費電力
上記のベンチマークを走らせている間、ワットモニターを眺めていましたが、最大でも370Wでした。
RTX 3090の標準の消費電力が350Wであることを考えると妥当な値です。
Razer Core Xの電源は650Wなので、十分使える値です。
まとめ
ノートPCにGPU BOXを介してRTX3090を繋げてみました。
負荷の高い演算ならば、デスクトップのRTX 2080Tiを凌駕することがある
「メインPCがノート型で、家にいる間だけでも性能を上げたい」というレアな方には一考に値する結果ではないでしょうか。
個人的には、これだけ高価なグラフィックボードはタワー型のメインPCに差して性能を満喫しようかと思っています。一先ずは、引き続きこの状態で性能を調べていきます。