【実機レビュー】Lenovo Legion 550Pi(RTX1650):エントリーモデルのゲーミングノート【VRを試す】■Core i7-10750H /16GB /GTX1650■
VR性能測定結果
ここからは、Lenovo Legion 550Pi(GTX1650モデル)の性能を検証していきます。この項目では、ベンチマークアプリの結果から、VRの性能を推測していきます。
Oculus推奨スペックとの比較
Oculus推奨GPUの下限のスペックのPCとの比較をします。
- CPU:Intel Core i5 4590
- GPU:GEFORCE GTX 1060-6GB
- メモリ:8GB
実測値を基に計算しています。
※Oculus推奨スペックを100とした時の、Lenovo Legion 550Pi(GTX1650モデル))の性能
項目 | 説明 |
---|---|
3Dmark TimeSpy | DirectX 12対応の描画性能を示しています。 Oculus推奨のGTX1060 6GB(Desktop)を100とした場合の値です。 |
Dmark FireStrike | DirectX 12対応のVRの描画性能を示しています。Orange Roomよりもリッチなグラフィックを使用します。 Oculus推奨のGTX1060 6GB(Desktop)を100とした場合の値です。 |
Cinebench CPU | CPU全体の計算能力を示しています。 Oculus推奨のIntel Core i5 4590を100とした場合の値です。 |
Cinebench SingleCore | CPUのコア1つ分の計算能力を示しています。 Oculus推奨のIntel Core i5 4590を100とした場合の値です。 |
memory | メモリーの容量を示しています。 Oculus推奨の8GBを100とした場合の値です。 |
Oculus推奨性能に対して、約8割の性能です。
解像度とフレームレートの関係
解像度を変えてVRMARKを実行しました。横軸が画素数、縦軸がフレームレートです。
VRMARKで記載されているフレームレートはPCが1秒間に何枚絵を描けるか、という値です。
このPCが絵を描くフレームレートが、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)のリフレッシュレートに達しない場合は中間のフレームが補完される場合があります。頭の動きの少ないアプリであれば、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)の半分のリフレッシュレートを目指すというのも手です。
Oculus Quest系は、2020年10月のアップデートで表示が変りました。
Oculus Rift S:リフレッシュレート80Hz
- 4.9Mpx:グラフィック設定「パフォーマンスを優先」
- 5.9Mpx:グラフィック設定「品質を優先」
Oculus Quest:リフレッシュレート72Hz
- 9.4Mpx:レンダリング解像度設定「1.0x」※(4128 x 2272設定)
※レンダリング解像度の倍率の表示は、PCのスペックによって変化する場合があります。
2020年10月以前の表示
- 5.4Mpx:グラフィック設定「パフォーマンスを優先」
- 7.2Mpx:グラフィック設定「バランス」
- 9.4Mpx:グラフィック設定「品質を優先」
Oculus Quest 2:リフレッシュレート72Hz、80Hz、90Hz
- 8.7Mpx:レンダリング解像度設定「1.0x」※(4128 x 2096設定)
※レンダリング解像度の倍率の表示は、PCのスペックによって変化する場合があります。
2020年10月以前の表示
- 6.4Mpx:グラフィック設定「パフォーマンスを優先」
- 8.6Mpx:グラフィック設定「バランス」
- 1.1Mpx:グラフィック設定「品質を優先」
Oculus QuestやOculus Quest 2で使う場合には、グラフの10Mpxくらいの部分を見ると、どれくらいのフレームレートが出るのか予測が出来ます。レンダリング解像度設定は標準の「1.0」では軽いアプリでもフレームレート落ちが発生するでしょう。アプリの設定で解像度も画質も下げれば、PC用VRのさわりは体験できます。
Lenovo Legion 550Pi(GTX1650モデル)は、Oculus推奨スペックに達していません。約8割程度の性能です。
高解像度は望めませんが、軽いアプリでPC用VRのさわりは体験できます。
VRスコア・コスパ
Oculus推奨性能を100とした場合のスコアに対して、79となりました。
目 | スコア |
---|---|
VRスコア 数字が高いほど高性能 | 79 |
VRコストパフォーマンス 数字が高いほどお得 | 77※ |
PC基本性能測定
ベンチマークアプリPCMARK10の測定結果を表示します。ゲーム以外の目的としてLenovo Legion 550Pi(GTX1650モデル)を使った場合の能力を示しています。
CPU「INTEL CORE i5-10400」を積んだデスクトップPCと比較をします。
※INTEL CORE i5-10400のベンチマーク結果を100とした時の、Lenovo Legion 550Pi(GTX1650モデルル)の性能
ベンチマークアプリ「PCMark10」の結果を記載しています。スコアはCPUの1コアの能力に依存しやすい傾向があります。
項目 | 説明 |
---|---|
OverAll | PC全体の性能を示しています。 |
Essentials | アプリの起動などPCの動作の処理性能を示しています。 実際にアプリの起動速度やブラウザ等を使って、処理能力を数字化しています。 |
Productivity | WordやExcelと言ったOffice系アプリの処理性能を示しています。 OpenOffice系のアプリを使って、処理能力を数字化しています。 |
Digital Content Creation | 写真・動画・3Dグラフィックスなどのクリエイティブ系アプリの処理性能を示しています。 GIMP等のクリエイティブアプリを使って、処理能力を数字化しています。 |
デスクトップPCと比べても遜色のない性能を発揮します。
現在主流のCore i5搭載デスクトップPC以上の性能を発揮できます。どんな作業をしていても、スペック不足を感じることは無いでしょう。
定番ベンチマーク結果
前述の物を含めて、定番のベンチマーク結果を並べます。VR用途としては十分な性能を持っています。
ベンチマーク | スコア |
---|---|
SteamVR Performance Test | 平均忠実度:6.1(高い) テストされたフレーム:9612 |
VRMARK | Orange Room : 5055 Cyan Room: 2754 Blue Room: 1068 |
3DMARK | Time Spy: 3789 Fire Strike: 8700 |
PCMARK10 | OVERALL: 5277 Essentials: 8827 Productivity: 7879 Digital Content Creation: 5734 |
CINEBENCH R20 | CPU: 3084 Single Core: 496 |
FINAL FANTASY XV | 高品質: 3956(普通) |
FINAL FANTASY XIV | 最高品質: 10336(非常に快適) |
比較的重ための「FINAL FANTASY XV」でも高画質でプレイすることが出来ます。
ストレージ
Cドライブ
PCIe 3.0 x4対応のSKHynix製のSSDが搭載されています。
シーケンシャルリードで2000MB/s以上。M.2 SSDとしては中程度の速度です。
消費電力・騒音
参考までに、消費電力と騒音を計りました。バッテリーは100%の状態。ファンの設定は「性能」にしています。
状態 | 消費電力 | 騒音 |
---|---|---|
停止時 | 0W | 32dB |
アイドル時(「性能」設定) | 25W | 38dB |
高負荷時(3DMARK) | 166W | 51dB |
ファンが動き出すとシャーというファンの音が聞こえます。段階的にファンの速度を制御しているようで、随時前回に回っているわけではありません。VRを使っている場合でも、意外に気にならない程度に留まっています。
電力測定
騒音
PCの中央から、高さ15cm、PCの手前カツカツの位置で測定。