Oculusシリーズ、どれを買えば良い? 選択チャート 2020年1月版 Oculus Rift S、Quest、Go
バーチャル体験が出来るお手軽なVRゴーグルであるOculusシリーズ。
「どれか買ってみたいけど、自分に合う物が分からない」という方に向けて、選択チャートを作ってみました。
Oculusシリーズのスペック
2018年5月に発売されたOculus Go、2019年5月に発売されたOculus Quest、Oculus Rift S。
一応スペックを載せておきます。どの機種も一長一短。良いところも悪いところもあります。
また、Oculus QuestやOculus Rift Sは発売後も、ソフトウェアのアップデートでどんどん新機能が追加されています。
Oculus Rift S | Oculus Go | Oculus Quest | |
発売時期 | 2019年5月 | 2018年5月 | 2019年5月 |
プラットホーム | PC接続 | スタンドアロン | スタンドアロン |
SoC (GPU) | PC依存 | Snapdragon 821 (Adreno 530) | Snapdragon 835 (Adreno 540) |
ディスプレイ | 液晶 | 液晶 | 有機EL |
ピクセル配列 | RGBストライプ方式 | RGBストライプ方式 | RGBペンタイル方式 |
解像度(片目) (ディスプレイ数) | 1280 x 1440 (2560 x 1440 1枚) | 1280 x 1440 (2560 x 1440 1枚) | 1600 x 1440 (1600 x 1440 2枚) |
実行解像度(片目) | 1280×1440 | 1280×1440 | 1306×1175 |
リフレッシュレート | 80Hz | 60Hz,72Hz | 72Hz |
視野角 | 115度 | 110度 | 100度 |
IPD調整 | ソフトウェア | 不可 | ダイヤル式 |
トラッキング方式 | インサイドアウト | インサイドアウト | インサイドアウト |
外部センサー | 不要 | 不要 | 不要 |
トラッキング | 6DoF | 3DoF | 6DoF |
価格(ドル) | $399 | $200 | $399 |
価格(円) | ¥49,800 | ¥24,624(32GB) \29,800(64GB) | ¥49,800(64GB) \62,800(128GB) |
Oculusシリーズ選択チャート
三機種それぞれ特徴があるのですが、数字や個別のレビューじゃ分かりにくい。ということで、選択チャートを作りました。
パターン別解説
パターン1「映像重視」
映画やドラマ、アニメを大画面で独り占めしたい用途で使うなら、Oculus Goがお勧めです。
Oculus Goは液晶も綺麗ですし、映像を見るには良いデバイスです。
この用途ならば、Oculus Questはオーバースペックです。
Oculus Goは値段も驚くほど安く、コストパフォーマンスは随一です。
パターン2「高画質VR映像重視」
360度映像や3D映像といったVR映像を高画質で楽しみたい方には、Oculus Questをお勧めします。
VR映像自身はOculus Goでも楽しめます。ですが、Oculus Goは4k画質を超えると、処理が追いつかずカクカク映像になります。
高画質の映像を楽しむのならば、Oculus Quest程度の処理能力が必要と言うことでしょう。
パターン3「お手軽VR映像重視」
360度映像や3D映像といったVR映像を体験できれば良いという方は、Oculus Goがお勧めです。
Oculus Goでは、4k画質よりも高画質のVR映像ではカクカクしますが、4k画質までなら綺麗に見えます。
実際PSVRは4k画質までの対応ですし、VeeRというVR動画投稿サイトでも4k画質までしか対応していません。4k画質でも雰囲気は十分味わえます。
パターン4「お手軽没入体験重視」
手軽にバーチャル空間に入りたい方には、Oculus Questがお勧めです。
Oculus Questは単体でVR体験が出来ますので、超お手軽です。充電をマメにしていれば、Oculus Questを掛ければ、スマートフォンのように本体のスリープが解除されてVR体験が始まります。
現状の構成では、これ以上の手軽さはちょっと考えにくいくらい、お手軽です。
パターン5「自由度重視」
バーチャル空間を動き回りたい人には、Oculus Questがお勧めです。
Oculus Goは、バーチャル空間を見渡すだけで動き回れませんし、Oculus Rift Sは配線が邪魔で動きが阻害されます。
動き回りたいなら、Oculus Quest一択です。
パターン6「リッチな映像重視」
高性能PCを持っており、バーチャル空間で動き回る体験を望まないならOculus Rift Sがお勧めです。
個人的な感想ですが、3機種の中で最もディスプレイが綺麗です。
PCのスペックにもよりますが、リッチな映像も魅力的です。Oculusストアの他にもSteamVRにも対応していますし、アプリの選択肢も最も多いでしょう。
ただし、PCのスペックを選びます。特に2018年以前のモデルのノートPCの場合、Oculus Rift Sが動かない可能性があります。下記の記事にまとめていますのでご参考までに。
なお、2019年11月からOculus QuestでもPCに接続して、HMDとして使えるようになるOculus Linkという機能が追加されました。画質についてはOculus Rift Sの方が綺麗ですが、Oculus Questでも十分実用域だと感じています。
また、Oculus QuestにALVR等のアプリをインストールすれば、一部制限はある物のワイヤレスでPC用のHMDとして使うことが出来ます。PCのDisplayPortが非対応で且つライトな使用を考えているのであれば、Oculus Questも選択肢に入れても良いように思います。
パターン7「単体動作重視」
高性能のPC無しでバーチャル空間に飛び込みたいのならば、Oculus Questがお勧めです。
Oculus Questは単体でVR体験が出来ますので、PCは要りません。Oculus Quest自身は、立って使うことも出来ますが、座って使うことだってもちろん出来ます。
2019年11月のアップデートから、Oculus Goのようにコントローラ等の動きの検知を止める機能が付きました。「寝っ転がって2D映像を見る」というのも出来なくはありません。
まとめ
Oculusシリーズの選択チャートを作ってみました。
長々と書きましたが、簡潔にまとめると、
1.動画だけならOculus Go
2.動き回るならOculus Quest
3.高品質3D映像を見るならOculus Rift S
この順番で自分の目的にヒットしたら、それがあなたが買うべきOculusです。
個人的な感想ですが、ディスプレイの質は僅差でRift S > Go > Questのイメージ。Questはスクリーンドア効果が目立ちます。どれも実用域に来ていると思いますが、敢えて言うなら、ですね。
ちなみに、私が今から1台だけ買うならばOculus Questを買うでしょう。Oculus Linkという機能で、USB3.0 ケーブル一本で、PC用HMDとして使えますし、多少遅延はあるもののALVRを使えばワイヤレスでPC用HMDとしても使えます。何より、ワイヤレスは楽ですね。手軽さが全然違います。