【VRカメラ】Insta360 EVOは買いか? ~Vuze XRとQooCamと数字で比較してみる~
Insta360シリーズで人気を博している中国Shenzhen Arashi Vision社が、満を持してVR180に参入してきました。
「Insta360 EVO」です。
「Insta360 EVO」と同じく、360度映像と180度3D映像が撮れる「2in1 VRカメラ」はVuze XRとQooCamの2台のみです。
3台とも持っている私の視点から、Insta360 EVOが買いかどうか検証していきます。
Insta360 EVOとは何か?
「Insta360 EVO」は、360度映像と180度3D映像が撮れる、いわゆる2in1 VRカメラです。 どういったものかは、ティザー動画が最も特徴を表しています。
現在日本で購入できるこの主の2in1 VRカメラはVuze XRとQooCamの2機種だけです。
「Insta360 EVO」は、従来のInstaシリーズを踏襲した使い易さを売りとしています。
「Insta360 EVO」のみの紹介であれば、下記のサイト等で詳しく書かれています。本記事では、他機種との比較を行っていきます。
Insta360 EVOと他の2in1 VRカメラとの比較
先行する2in1 VRカメラ、Vuze XRとQooCamとの比較を数字で行っていきます。
サイズ・重量・バッテリー・連続動作時間
※数字は、公式ページから引用し、整数に四捨五入しています。未発表な部分は手持ちの機種から測定しました。
【360度撮影時サイズ】
Insta360 EVO | Vuze XR | QooCam | |
高さ(mm) | 49 | 152 | 199 |
横(mm) | 50 | 56 | 25 |
厚さ(mm) | 53 | 39 | 31 |
体積(cm3)※ | 130 | 332 | 154 |
【180度3D撮影時サイズ】
Insta360 EVO | Vuze XR | QooCam | |
高さ(mm) | 49 | 152 | 110 |
横(mm) | 98 | 97 | 120 |
厚さ(mm) | 27 | 63 | 31 |
【重量・バッテリー・連続動作時間】
Insta360 EVO | Vuze XR | QooCam | |
重量(g) | 113 | 212 | 180 |
バッテリー(mAh) | 1200 | 1200 | 2600 |
連続動作時間(分) | 65 | 60 | 180 |
充電ポート | Micro USB | USB-3 type C | Micro USB |
レンズ間距離
Insta360 EVOが手に入りましたので、左右のレンズ間の距離を測定しました。
機種名 | レンズ間距離(中心-中心) |
QooCam | 53mm |
Vuze XR | 58mm |
Insta360 EVO | 65mm |
下記のサイトを見ると、人の平均の瞳孔観距離は63mm程度の用です。
人の瞳孔観距離に近いInsta360 EVOはより違和感なく立体に見えやすい可能性があります。
レンズ・センサー性能
Insta360 EVO | Vuze XR | QooCam | Insta360 ONE X | |
F値 | F2.2 | F2.4 | F2.2 | F2.0 |
魚眼レンズ 視野角 | 不明 | 210° | 216° | 200° |
センサー | 不明 | Sony 1/2.3inch 12MP IMX-378 | Sony 1/2.5inch 4k sensor | Sony 1/2.3inch |
※最も良い項目を赤で、残念な項目を青で書いています。
Insta360 EVOのレンズについては、F値以外は開示されていません。
数字を見る限り、Insta360 EVOは明るいレンズを使用していると言えます。
有効1800万画素センサーを2つ使ったと記載するサイトを見つけましたが、写真出力が1800万画素であるため間違った数字でしょう。おそらくは、センサーはInsta360 ONE Xと同じSony製。EVOは厚みがある分、レンズの角度を上げたためF値が落ちていると考えられます。
撮影時露光補正設定範囲
Insta360 EVO | Vuze XR | QooCam | |
露出補正 | ±4.0 | ±2.0 | ±2.0 |
Vuze XRのアプリがv1.3.1になってから、EV値(Exposure Value:露光補正値)のマニュアル入力が出来るようになりました。
EV値の設定範囲はInsta360 EVOがダントツで大きくなっています。
なお、Insta360 EVOおよび、QooCamは多数回の撮影によるHDR撮影相当のモードを持っていますが、Vuze XRは持っていません。
動画性能
Insta360 EVO | Vuze XR | QooCam | |
5.7k撮影(5760×2880) |
30fps
|
30fps | 不可 |
4k撮影(3840×1920) | 50fps, 30fps | 60fps, 30fps | 60fps, 30fps |
その他 | 3008×1504@100fps |
1920×960@100fps
1920×960@120fps
|
|
動画コーデック | H264 | H264 | H264 |
動画ビットレート | 100Mbps | 120Mbps | 60Mbps |
手振れ補正 | FlowState | PCソフト上で対応 |
アルゴリズム
(IMU6軸ジャイロ)
|
静止画性能
Insta360 EVO | Vuze XR | QooCam | |
解像度 | 6080×3040 | 6000×3000 | 4320×2160 |
シャッター速度 | 1/4000s – 55s | 不明 | 1/6400s – 60s |
ISO感度 | 100-3200 | 100-1600 | 100-3200 |
値段
Insta360 EVO | Vuze XR | QooCam | |
価格
(2019/3/14調べ)
|
¥56,570@楽天※ | ¥59,500@Amazon | ¥48,500@Amazon |
Androidやi-phoneとの連携は?
Insta360 EVO | Vuze XR | QooCam | |
i-phone | iPhone 6s以上、iPhone SE, iPad(2018) |
iOS 11以上,
iPhone 6S or later
|
iOS 8.0以上 |
Android |
Android 5.1以上,
RAM 2GB以上,
SOC(Qualcomm 653/Qualcomm 820/Kirin 950/Exynos 8890 or above)
|
Android 6.0以上,
RAM 2GB以上
|
Android 4.4以上 |
その他
Insta360 EVO | Vuze XR | QooCam | |
Oculus Go/Samsung Gear
用アプリ
|
あり | あり | なし |
Premiereプラグイン | あり | なし | なし |
(追記:2019/4/12)Insta360 EVOレビュー
Insta360 EVOを入手しましたので、比較を始めています。
(追記:2019/6/29)まとめ「Insta360 EVOは買いか?」
Insta360 EVO、Vuze XR とQooCamについて、数字で比較しました。
Insta360 EVOが発売されたから2か月、3機種共にアプリ・ファームウェアのバージョンアップが入り、進化しています。
画質 | Insta360 EVOの勝ち(Insta360 EVOの方が白飛びしにくい:※1) |
録音 | Vuze XRの勝ち(Insta360 EVOやQooCamは録音の音量が小さいです) |
サイズ | Insta360 EVOの勝ち |
手振れ補正 | 引き分け (Vuze XRもアップデートで大分改善済み、Insta360 EVOの手振れ補正は歪みがある) |
価格 | Insta360 EVOの勝ち (2019/9/8:Insta360 EVOの価格が落ちてきました) |
視聴 | Insta360 EVOの勝ち Vuze XRはスマートフォンでは5.7k動画の取り扱いできない |
編集 | Insta360 EVOの勝ち Premiereプラグインあり |
手軽さ | QooCamの勝ち (アプリアップデートで、面白クリップが簡単に撮影できるようになっています) |
以上を踏まえて、買うべき180度3Dカメラは下記の記事に選択チャートを作りました。ご参考までに。
なお、ご購入前に、現状180度3Dカメラは万人が満足できるものではない、という点も知っておいておいた方が良いでしょう。下記に記事をまとめましたので、ご参考までに。