【言葉の解説】VR HMDのフレームレートとリフレッシュレート

VR HMDの

フレームレートと

リフレッシュレート

HMD(ヘッドマウントディスプレイ)などで見られるフレームレートやら、リフレッシュレートとは何でしょうか。

簡単に説明します。

フレームレートとは

テレビにしてもパソコンにしても、パラパラ漫画のように、絵や写真を1秒間に何枚も切り替えて表示することによって、動画が作られていることはご存じでしょう。

その1枚の絵のことを、フレームと言います。

フレームレートとは、1秒間に描くことが出来る絵の枚数です。単位はfps(frames per second:フレーム毎秒)です。

HMDでフレームレートというと、絵を描く能力を指すことが多いです。

PCでHMDを使う場合、HMDのリフレッシュレート以上にたくさんの絵が描けるかどうか、より正しくは、リフレッシュレート以上のフレームレートが出せるかどうか、が、PCの目標スペックとなります。

PCでHMDを使う場合、このHMDのフレームレートよりも絵を描く速度が速いスペックがある方が良いでしょう。フレームレート分だけの絵を描く能力が無いPCを使った場合、HMDに頭の動きに合わせた絵を映せなくなるため、VR酔いが起こりやすくなります。

項目意味単位
フレームレート1秒間に描ける絵の枚数fps

リフレッシュレートとは

気分を一新するため、休暇を取ることをリフレッシュと言ったりするように、HMDでリフレッシュというと、画面を書き直すことを指します。

HMDでは、リフレッシュレートとは、1秒間に何回画面を書き直すか、と言う意味です。単位は、単位はHz(ヘルツ)です。

本来は、リフレッシュレートはディスプレイの表示能力を表す数字と考えた方が良いでしょう。

HMDでいうリフレッシュレートとは、HMDのスペックとしての表示能力を表します。Oculus Questで72Hz、Vive Cosmosで90Hzとなっています。

つまり、「リフレッシュレート90HzのHMD」というと、1秒間に90枚の絵を切り替えることが出来るHMDということです。

項目意味単位
リフレッシュレート1秒間にリフレッシュする回数Hz

リフレッシュタイムとは

画面が1回書き換えるのにかかる時間を表します。

本来は、ディスプレイのリフレッシュレートに対して、リフレッシュレートは一意に決まるのが筋です。

例えば、簡単にするためにリフレッシュレート100Hzで動くディスプレイの場合、リフレッシュ時間の計算は、

1 (秒) ÷ 100 (Hz) = 10 (ms:ミリ秒)

となり、リフレッシュタイムは10msだということになります。

一方、SteamVRの表示のパラメーターとして、「リフレッシュタイム」が表示されています。

これは、「1画面を書き換えるのにかかった時間」として書かれています。このサイトでリフレッシュタイムと記載した場合、このSteamVRに記載される時間を示します。

なお、SteamVRには、現在のPCが描いている絵のリフレッシュタイムの横に、ディスプレイのリフレッシュレートも書かれています。

さて、ディスプレイが1回切り替わるまでに、PCで1枚絵を描くことが出来れば、見ている人は、ほぼリアルタイムの滑らかな映像と感じます。

ディスプレイのリフレッシュタイムよりも、PCのリフレッシュタイムが小さければ、滑らかな映像を楽しむことが出来る、というPCのスペックの指標となります。

逆に、PCのリフレッシュタイムが、ディスプレイのリフレッシュタイムより大きいようでしたら、PCの性能を上げるか、HMDの解像度の設定を下げた方が快適にVRが楽しめるでしょう。

項目意味単位
リフレッシュタイムリフレッシュにかかる時間

まとめ

なかなか混乱しやすいこれらの言葉について、下の表にまとめました。

項目意味単位
フレームレート1秒間に描ける絵の枚数fps
リフレッシュレート1秒間にリフレッシュする回数Hz
リフレッシュタイムリフレッシュにかかる時間

フレームレートとリフレッシュレートは、混乱しているサイトも多いように思います。

PCの描写性能として使われているのであれば「フレームレート」、ディスプレイの性能として書かれているのであれば「リフレッシュレート」。

数字としては、1秒間に何枚絵が描けるか、ということを表していますので、この二つを間違って書いても比較が出来てしまうので、余計に混乱を招きますね。