Thunderbolt3搭載ノートPCのGPUを強化するGPUボックス-eGPU- おすすめ3選
Oculus Ready PCを持つ私ですが、Oculus Rift Sが動きませんでした。特に深く考えずGPUボックスを購入したのですが、若干後悔している面もあります。
私の反省点も含めて、現在販売されているGPUボックスについてまとめます。
GPUボックス購入前の注意点
GPUボックスを購入する前に、ご自身のPCがThunderbolt3対応であるかの確認が必要です。
USB type-CのポートがあればGPUボックスが動く、というわけではありません。
USB type-Cはあくまでポートの形状の一つ。USBだけでも、USB2.0やUSB3.0があるように、
Thunderbolt3は、USB type-Cの形状のポートを持つ、転送速度(40Gbps)やらディスプレイ情報(Alt Mode)やらが、高性能なポート
と言えます。例えば、下記のサイトが、詳しく書いてありました。
持っているPCがThunderbolt3対応ならば、GPUボックスでGPUを強化することによって、描画性能を大幅に向上させることが出来ます。
購入したGPUボックスと不満点
私自身は、下記のAkitio Nodeを購入し、GeFoce RTX2070のGPUボードを入れています。
Akitio Node自身の作業性は良く、GPUボードの性能も十分です。
不満点としては、私のPCは一つしかないUSB type-CポートがThunderbolt3を兼ねているため、Akitio Nodeが占有してしまいます。また、Akitio NodeからはThunderbolt3を引き出すことも出来ません。
Oculus Rift Sは、DisplayPortとUSB3.0をつなげる必要があるのですが、配線が乱雑になります。
GPUボックスにUSB3.0が付いている物にすれば、PCからの配線がThunderbolt3ケーブル1本になり、スマートになったのではないかと、反省しています。
GPUボックス一覧
現在(2019/9/4)販売されているメジャーどころのGPUボックスを比較してみます。
GPUボックス単体モデルにGPUボードが搭載された商品は本稿では取り扱いません。
Thunderbolt3×1ポートのみのGPUボックス
PCからGPUボックスをつなぐThunderbolt3以外にポートを持たないGPUボックスです。Thunderbolt3はこのGPUボックスで終端となります。
比較的安価となっています。
Akitio Node
シンプルなGPUボックスです。2019年末に電源が500Wに強化されたモデルが追加されました。
2020年3月には岡持ちのような取っ手の付いたモデルも出ています。
どのモデルもThunderbolt3のポートは1つしかなく、ここで終端です。
PCにThunderbolt3ポートが2つ以上あるなら、このモデルで問題ないでしょう。
商品名 | AKiTiO Node | AKiTiO Node 500W | AKiTiO Node Titan |
メーカー | AKiTiO | AKiTiO | AKiTiO |
サイズ(高さx横x奥行き)(mm) | 227x145x428 | 227x145x428 | 357×135266 |
内蔵電源 | 400W | 500W | 650W |
価格 | ¥44,000 (2019/9/4, 税込み) | \35,000 (2020/6/26, 税込み) | \48,600 (2020/6/26, 税込み) |
価格参考サイト | Yahoo! | Amazon | Amazon |
Amazon掲載日 | 2017/2/15 | 2019/11/5 | 2020/3/11 |
OWC Mercury Helios FX
現在販売されているものとしては、標準的な形状です。数多くのGPUボードに対応しています。
商品名 | Mercury Helios FX |
メーカー | OWC |
サイズ(高さx横x奥行き)(mm) | 200x185x340 |
内蔵電源 | 550W |
価格 (2019/9/4, 税込み) | ¥49,129 |
価格参考サイト | 楽天 |
Amazon掲載日 | 2018/12/17 |
OWC Mercury Helios FX 650
前述のHelios FXの電源強化版です。
商品名 | Mercury Helios FX 650 |
メーカー | OWC |
サイズ(高さx横x奥行き)(mm) | 200x185x340 |
内蔵電源 | 650W |
価格 (2019/9/4, 税込み) | ¥54,000 |
価格参考サイト | Amazon |
Amazon掲載日 | 2019/1/22 |
Razer Core X
ゲーム用PCやスマホなどで有名なRazerのGPUボックスです。
対応GPUも多いようです。
商品名 | Razer Core X |
メーカー | Razer |
サイズ(高さx横x奥行き)(mm) | 230x168x374 |
内蔵電源 | 650W |
価格 (2019/9/4, 税込み) | ¥39,359 |
価格参考サイト | 楽天 |
Amazon掲載日 | 2019/5/22 |
Thunderbolt3+αのポートがあるGPUボックス
PCからGPUボックスをつなぐThunderbolt3以外にUSB3.0などのポートを持つGPUボックスです。Thunderbolt3はこのGPUボックスで終端となりますが、USB3.0等を持つために、ドッキングステーションとしても機能します。
配線の取り回しがスマートになるのでお勧めです。
ASUSTeK ROG-XG-STATION-2
デザインに特徴のあるGPUボックスです。
EthernetポートやUSB3.0もあるので、ドッキングステーションも兼ねているとは言え、 GPUボード未搭載で割高感は否めません。
商品名 | ROG-XG-STATION-2 |
メーカー | ASUSTeK |
サイズ(高さx横x奥行き)(mm) | 278x158x456 |
内蔵電源 | 600W |
ポート (PC接続用Thunderbolt3以外) | USB 3.0 x 4 Gigabit Ethernet Type B USB Connector |
価格 (2019/9/4, 税込み) | ¥94,766 |
価格参考サイト | Amazon |
Amazon掲載日 | 2017/2/23 |
SAPPHIRE GearBox
シンプルなGPUボックスですが、USB3.0やEthernetポートもあり、ドッキングステーションとしても使えます。
商品名 | GearBox |
メーカー | SAPPHIRE |
サイズ(高さx横x奥行き)(mm) | 204x138x300 |
内蔵電源 | 500W |
ポート (PC接続用Thunderbolt3以外) | USB 3.0 x 2 Gigabit Ethernet |
価格 (2019/9/4, 税込み) | ¥44,691 |
価格参考サイト | 楽天 |
Amazon掲載日 | 2019/1/22 |
Razer Core X Chroma
ゲーム用PCやスマホなどで有名なRazerのGPUボックスです。
商品名 | Razer Core X Chroma |
メーカー | Razer |
サイズ(高さx横x奥行き)(mm) | 230x168x374 |
内蔵電源 | 700W |
ポート (PC接続用Thunderbolt3以外) | USB 3.1 x 4 Gigabit Ethernet |
価格 (2019/9/4, 税込み) | ¥54,961 |
価格参考サイト | 楽天 |
Amazon掲載日 | 2019/5/22 |
GPU内蔵型のGPUボックス
GPUボードが内蔵された形で販売されているGPUボックスです。GPUボードの交換は非推奨となるでしょう。
将来の拡張は難しいかもしれませんが、納品後すぐに使える点、および、専用設計のため比較的小型である点が魅力となります。
なお、GPUボックス単体で売っているモデルにGPUボードが載った、セット物は本稿では載せていません。
Gigabyte AORUS GV-N1070IXEB-8GD
GPU内蔵型で、比較的小型に設計されています。持ち運び用のケースも付いているようですが、持ち運ぶようなものではない気がします。
下記のサイトを見ると、接触に注意すればMini-ITXサイズのGPUボードならば交換できるかもとのこと。
商品名 | GV-N1070IXEB-8GD |
メーカー | Gigabyte |
サイズ(高さx横x奥行き)(mm) | 162x96x211 |
内蔵GPU | Geforce GTX 1070 |
GPU memory | 8GB |
内蔵電源 | 450W |
ポート (PC接続用Thunderbolt3以外) | USB 3.0 x 3つ USB 3.0 QC対応 x 1つ |
価格 (2019/9/4, 税込み) | ¥74,621 |
価格参考サイト | Amazon |
内蔵GPU相当価格 (2019/9/4, Amazon, 税込み) | 中古で約\30,000 |
価格の参考にしたGPUボード | GV-N1070IXOC-8GD |
実質ケース価格 (本体価格 – GPUボードの価格) | ¥44,621 |
Amazon掲載日 | 2017/7/26 |
Gigabyte AORUS GV-N2070IXEB-8GC
前述のGV-N1070IXEB-8GDのGeFoce RTX2070のバージョンです。
前述のように、mini-ITXのGPUボードらならば、交換できるかも?
商品名 | GV-N2070IXEB-8GC |
メーカー | Gigabyte |
サイズ(高さx横x奥行き)(mm) | 162x96x211 |
内蔵GPU | Geforce RTX 2070 |
GPU memory | 8GB |
内蔵電源 | 450W |
ポート (PC接続用Thunderbolt3以外) | USB 3.0 x 3つ USB 3.0 QC対応 x 1つ |
価格 (2019/9/4, 税込み) | ¥101,913 |
価格参考サイト | 楽天 |
内蔵GPU相当価格 (2019/9/4, Amazon, 税込み) | ¥57,080 |
価格の参考にしたGPUボード | GV-N2070IX-8GC |
実質ケース価格 (本体価格 – GPUボードの価格) | ¥44,833 |
Amazon掲載日 | 2019/3/9 |
Gigabyte AORUS GV-RX580IXEB-8GD
前述のGV-N1070IXEB-8GDのRadeon RX580のバージョンです。
前述のように、mini-ITXのGPUボードらならば、交換できるかも?
商品名 | GV-RX580IXEB-8GD |
メーカー | Gigabyte |
サイズ(高さx横x奥行き)(mm) | 162x96x211 |
内蔵GPU | RX580 |
GPU memory | 8GB |
内蔵電源 | 450W |
ポート (PC接続用Thunderbolt3以外) | USB 3.0 x 3つ USB 3.0 QC対応 x 1つ |
価格 (2019/9/4, 税込み) | ¥69,050 |
価格参考サイト | 楽天 |
内蔵GPU相当価格 (2019/9/4, Amazon, 税込み) | ¥23,900 |
価格の参考にしたGPUボード | DUAL-RX580-O8G |
実質ケース価格 (本体価格 – GPUボードの価格) | ¥45,150 |
Amazon掲載日 | 2018/5/23 |
Sonnet GPU-RX570-TB3
珍しい横長モデル。他のモデルと違って、どうあがこうとGPUの交換は不可能です。
唯一、現実的に持ち運べるモデルではありますが、GPUボックスとしては、今となっては少々非力と言わざるを得ません。
商品名 | GPU-RX570-TB3 |
メーカー | Sonnet |
サイズ(高さx横x奥行き)(mm) | 50x152x130 |
内蔵GPU | Radeon RX570 |
GPU memory | 4GB |
内蔵電源 | 220W |
ポート (PC接続用Thunderbolt3以外) | none |
価格 (2019/9/4, 税込み) | ¥73,656 |
価格参考サイト | 楽天 |
内蔵GPU相当価格 (2019/9/4, Amazon, 税込み) | 16480 |
価格の参考にしたGPUボード | RD-RX570-E4GB |
実質ケース価格 (本体価格 – GPUボードの価格) | ¥57,176 |
Amazon掲載日 | 2017/10/24 |
スペック比較表
上記で紹介したGPUボックスのスペックを並べました。
コストパフォーマンスの目安として、ケース価から電源能力を割った値を載せています。
Thunderbolt3×1ポートのみのGPUボックス
商品名 | AKiTiO Node 500W | Mercury Helios FX | Mercury Helios FX 650 | Razer Core X |
メーカー | AKiTiO | OWC | OWC | Razer |
サイズ (高さx横x奥行き)(mm) | 227x 145x 428 | 200x 185x 340 | 200x 185x 340 | 230x 168x 374 |
内蔵電源 | 500W | 550W | 650W | 650W |
価格 (2019/9/4, 税込み) | ¥35,000 | ¥49,129 | ¥54,000 | ¥39,359 |
価格参考サイト | Amazon | 楽天 | Amazon | 楽天 |
Amazon掲載日 | 2019/11/5 | 2018/12/17 | 2019/1/22 | 2019/5/22 |
価格ケース/電源能力 (円/W) ※小さい方がコスパ高い | 70 | 89 | 83 | 61 |
2019年末に発売されたAkiTiO Node 500Wもコストパフォーマンスが高くなっていますが、価格、電源性能的に、Razer Core Xのコストパフォーマンスが頭一つ抜けています。
Thunderbolt3+αのポートがあるGPUボックス
商品名 | ROG-XG-STATION-2 | GearBox | Razer Core X Chroma |
メーカー | ASUSTeK | SAPPHIRE | Razer |
サイズ (高さx横x奥行き) (mm) | 278x 158x 456 | 204x 138x 300 | 230x 168x 374 |
内蔵電源 | 600W | 500W | 700W |
ポート (PC接続用 Thunderbolt3以外) | USB 3.0 x 4 Gigabit Ethernet Type B USB Connector | USB 3.0 x 2 Gigabit Ethernet | USB 3.1 x 4 Gigabit Ethernet |
価格 (2019/9/4, 税込み) | ¥94,766 | ¥44,691 | ¥54,961 |
価格参考サイト | Amazon | 楽天 | 楽天 |
Amazon掲載日 | 2017/2/23 | 2019/1/22 | 2019/5/22 |
価格ケース/電源能力 (円/W) | 158 | 89 | 79 |
高性能GPUボードの使用を考えてるのでしたらRazer Core X Chrome一択でしょう。
ただ、Razer Core X Chomeは一般人にはオーバースペックです。使いたいGPUボードが対応しているのならば、SAPPHIRE GearBoxで十分ではないでしょうか。
GPU内蔵型のGPUボックス
商品名 | GV-N1070IXEB-8GD | GV-N2070IXEB-8GC | GV-RX580IXEB-8GD | GPU-RX570-TB3 |
メーカー | Gigabyte | Gigabyte | Gigabyte | Sonnet |
サイズ (高さx横x奥行き) (mm) | 162x 96x 211 | 162x 96x 211 | 162x 96x 211 | 50x 152x 130 |
内蔵GPU | Geforce GTX 1070 | Geforce RTX 2070 | RX580 | Radeon RX570 |
GPU memory | 8GB | 8GB | 8GB | 4GB |
内蔵電源 | 450W | 450W | 450W | 220W |
ポート (PC接続用 Thunderbolt3以外) | USB 3.0 x 3つ USB 3.0 QC対応 x 1つ | USB 3.0 x 3つ USB 3.0 QC対応 x 1つ | USB 3.0 x 3つ USB 3.0 QC対応 x 1つ | none |
価格 (2019/9/4, 税込み) | ¥74,621 | ¥101,913 | ¥69,050 | ¥73,656 |
価格参考サイト | Amazon | 楽天 | 楽天 | 楽天 |
内蔵GPU相当価格 (2019/9/4, Amazon, 税込み) | 中古で 約\30,000 | ¥57,080 | ¥23,900 | 16480 |
価格の参考にした GPUボード | GV-N1070IXOC-8GD | GV-N2070IX-8GC | DUAL-RX580-O8G | RD-RX570-E4GB |
実質ケース価格 (本体価格 – GPUボードの価格) | ¥44,621 | ¥44,833 | ¥45,150 | ¥57,176 |
Amazon掲載日 | 2017/7/26 | 2019/3/9 | 2018/5/23 | 2017/10/24 |
価格ケース/電源能力 (円/W) | 99 | 100 | 100 | 260 |
Gigabyte AORUSシリーズは、GPUボード分を差し引いた実質のGPUボックスの価格は\45,000程度と、妥当な値段となっています。小型であることを考えると、良い選択なのではないでしょうか。
おすすめ3選
Thunderbolt3×1ポートのみのGPUボックス
コスト・性能共に満足できる一台ではないでしょうか。
個人的には、ドッキングステーションとしては機能できない点が、マイナスポイントです。
Thunderbolt3+αのポートがあるGPUボックス
拡張性もあり、よほど高性能なGPUボードを使用しない限りはコスト面からこちらをお勧めします。
USB3.0が2ポートと少なくドッキングステーションとしては少々心もとない点もありますが、対抗馬のRazer Core Xは一般人にはオーバースペックでしょう。
GPU内蔵型のGPUボックス
GeFoceの現行世代に対応している物としては、低コストと言えるのではないでしょうか。また、小型である点やUSB3.0を備えており、ドッキングステーションとして使える点も魅力です。
まとめ
現状(2019/9/4)で販売されているGPUボックスについて調べてみました。
もし、私がGPUボードもGPUボックスも持っていないのならば、下記の商品を購入するでしょう。
選択理由としては、下記の通り。
- 小さい
- 高性能(現行GPU、GeFoce RTX2070搭載)
- ドッキングステーションとしても使える(USB3.0×4ポート)
- 手間がかからない(GPU内蔵)
- コストは、他のGPUボックスとGPUボードの合計と大して変わらない
この性能ならば、長く使えそうです。
・・・これにしておけば良かった・・・
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません