Thunderbolt3搭載ノートPCのGPUを強化するGPUボックス-eGPU- おすすめ3選

2019年9月4日

Oculus Ready PCを持つ私ですが、Oculus Rift Sが動きませんでした。特に深く考えずGPUボックスを購入したのですが、若干後悔している面もあります。

私の反省点も含めて、現在販売されているGPUボックスについてまとめます。

GPUボックス購入前の注意点

GPUボックスを購入する前に、ご自身のPCがThunderbolt3対応であるかの確認が必要です。

USB type-CのポートがあればGPUボックスが動く、というわけではありません。

USB type-Cはあくまでポートの形状の一つ。USBだけでも、USB2.0やUSB3.0があるように、

Thunderbolt3は、USB type-Cの形状のポートを持つ、転送速度(40Gbps)やらディスプレイ情報(Alt Mode)やらが、高性能なポート

と言えます。例えば、下記のサイトが、詳しく書いてありました。

持っているPCがThunderbolt3対応ならば、GPUボックスでGPUを強化することによって、描画性能を大幅に向上させることが出来ます。

購入したGPUボックスと不満点

私自身は、下記のAkitio Nodeを購入し、GeFoce RTX2070のGPUボードを入れています。

Akitio Node自身の作業性は良く、GPUボードの性能も十分です。

不満点としては、私のPCは一つしかないUSB type-CポートがThunderbolt3を兼ねているため、Akitio Nodeが占有してしまいます。また、Akitio NodeからはThunderbolt3を引き出すことも出来ません。

Oculus Rift Sは、DisplayPortとUSB3.0をつなげる必要があるのですが、配線が乱雑になります。

GPUボックスにUSB3.0が付いている物にすれば、PCからの配線がThunderbolt3ケーブル1本になり、スマートになったのではないかと、反省しています。

GPUボックス一覧

現在(2019/9/4)販売されているメジャーどころのGPUボックスを比較してみます。

GPUボックス単体モデルにGPUボードが搭載された商品は本稿では取り扱いません。

Thunderbolt3×1ポートのみのGPUボックス

PCからGPUボックスをつなぐThunderbolt3以外にポートを持たないGPUボックスです。Thunderbolt3はこのGPUボックスで終端となります。

比較的安価となっています。

Akitio Node

シンプルなGPUボックスです。2019年末に電源が500Wに強化されたモデルが追加されました。

2020年3月には岡持ちのような取っ手の付いたモデルも出ています。

どのモデルもThunderbolt3のポートは1つしかなく、ここで終端です。

PCにThunderbolt3ポートが2つ以上あるなら、このモデルで問題ないでしょう。

商品名AKiTiO NodeAKiTiO Node 500WAKiTiO Node Titan
メーカーAKiTiOAKiTiOAKiTiO
サイズ(高さx横x奥行き)(mm)227x145x428227x145x428357×135266
内蔵電源400W500W650W
価格
¥44,000
(2019/9/4, 税込み)
\35,000
(2020/6/26, 税込み)
\48,600
(2020/6/26, 税込み)
価格参考サイトYahoo!AmazonAmazon
Amazon掲載日2017/2/152019/11/52020/3/11

OWC Mercury Helios FX

【国内正規品】 OWC Mercury Helios FX(OWC マーキュリー ヘリオス FX)eGPU 拡張ボックス Thunderbolt 3接続 (550W)
OWC

現在販売されているものとしては、標準的な形状です。数多くのGPUボードに対応しています。

商品名Mercury Helios FX
メーカーOWC
サイズ(高さx横x奥行き)(mm)200x185x340
内蔵電源550W
価格
(2019/9/4, 税込み)
¥49,129
価格参考サイト楽天
Amazon掲載日2018/12/17

OWC Mercury Helios FX 650

【国内正規品】 OWC Mercury Helios FX(OWC マーキュリー ヘリオス FX)eGPU 拡張ボックス Thunderbolt 3接続 (550W)
OWC

前述のHelios FXの電源強化版です。

商品名Mercury Helios FX 650
メーカーOWC
サイズ(高さx横x奥行き)(mm)200x185x340
内蔵電源650W
価格
(2019/9/4, 税込み)
¥54,000
価格参考サイトAmazon
Amazon掲載日2019/1/22

Razer Core X

ゲーム用PCやスマホなどで有名なRazerのGPUボックスです。

対応GPUも多いようです。

商品名Razer Core X
メーカーRazer
サイズ(高さx横x奥行き)(mm)230x168x374
内蔵電源650W
価格
(2019/9/4, 税込み)
¥39,359
価格参考サイト楽天
Amazon掲載日2019/5/22

Thunderbolt3+αのポートがあるGPUボックス

PCからGPUボックスをつなぐThunderbolt3以外にUSB3.0などのポートを持つGPUボックスです。Thunderbolt3はこのGPUボックスで終端となりますが、USB3.0等を持つために、ドッキングステーションとしても機能します。

配線の取り回しがスマートになるのでお勧めです。

ASUSTeK ROG-XG-STATION-2

デザインに特徴のあるGPUボックスです。

EthernetポートやUSB3.0もあるので、ドッキングステーションも兼ねているとは言え、 GPUボード未搭載で割高感は否めません。

商品名ROG-XG-STATION-2
メーカーASUSTeK
サイズ(高さx横x奥行き)(mm)278x158x456
内蔵電源600W
ポート
(PC接続用Thunderbolt3以外)
USB 3.0 x 4
Gigabit Ethernet
Type B USB Connector
価格
(2019/9/4, 税込み)
¥94,766
価格参考サイトAmazon
Amazon掲載日2017/2/23

SAPPHIRE GearBox

シンプルなGPUボックスですが、USB3.0やEthernetポートもあり、ドッキングステーションとしても使えます。

商品名GearBox
メーカーSAPPHIRE
サイズ(高さx横x奥行き)(mm)204x138x300
内蔵電源500W
ポート
(PC接続用Thunderbolt3以外)
USB 3.0 x 2
Gigabit Ethernet
価格
(2019/9/4, 税込み)
¥44,691
価格参考サイト楽天
Amazon掲載日2019/1/22

Razer Core X Chroma

created by Rinker
Razer(レイザー)
¥212,920 (2024/07/26 12:28:13時点 Amazon調べ-詳細)
icon

ゲーム用PCやスマホなどで有名なRazerのGPUボックスです。

商品名Razer Core X Chroma
メーカーRazer
サイズ(高さx横x奥行き)(mm)230x168x374
内蔵電源700W
ポート
(PC接続用Thunderbolt3以外)
USB 3.1 x 4
Gigabit Ethernet
価格
(2019/9/4, 税込み)
¥54,961
価格参考サイト楽天
Amazon掲載日2019/5/22

GPU内蔵型のGPUボックス

GPUボードが内蔵された形で販売されているGPUボックスです。GPUボードの交換は非推奨となるでしょう。

将来の拡張は難しいかもしれませんが、納品後すぐに使える点、および、専用設計のため比較的小型である点が魅力となります。

なお、GPUボックス単体で売っているモデルにGPUボードが載った、セット物は本稿では載せていません。

Gigabyte AORUS GV-N1070IXEB-8GD

GPU内蔵型で、比較的小型に設計されています。持ち運び用のケースも付いているようですが、持ち運ぶようなものではない気がします。

下記のサイトを見ると、接触に注意すればMini-ITXサイズのGPUボードならば交換できるかもとのこと。

商品名GV-N1070IXEB-8GD
メーカーGigabyte
サイズ(高さx横x奥行き)(mm)162x96x211
内蔵GPUGeforce GTX 1070
GPU memory8GB
内蔵電源450W
ポート
(PC接続用Thunderbolt3以外)
USB 3.0 x 3つ
USB 3.0 QC対応 x 1つ
価格
(2019/9/4, 税込み)
¥74,621
価格参考サイトAmazon
内蔵GPU相当価格
(2019/9/4, Amazon, 税込み)
中古で約\30,000
価格の参考にしたGPUボードGV-N1070IXOC-8GD
実質ケース価格
(本体価格 – GPUボードの価格)
¥44,621
Amazon掲載日2017/7/26

Gigabyte AORUS GV-N2070IXEB-8GC

created by Rinker
日本ギガバイト
¥296,888 (2021/01/19 20:07:10時点 Amazon調べ-詳細)

前述のGV-N1070IXEB-8GDのGeFoce RTX2070のバージョンです。

前述のように、mini-ITXのGPUボードらならば、交換できるかも?

商品名GV-N2070IXEB-8GC 
メーカーGigabyte
サイズ(高さx横x奥行き)(mm)162x96x211
内蔵GPUGeforce RTX 2070
GPU memory8GB
内蔵電源450W
ポート
(PC接続用Thunderbolt3以外)
USB 3.0 x 3つ
USB 3.0 QC対応 x 1つ
価格
(2019/9/4, 税込み)
¥101,913
価格参考サイト楽天
内蔵GPU相当価格
(2019/9/4, Amazon, 税込み)
¥57,080
価格の参考にしたGPUボードGV-N2070IX-8GC
実質ケース価格
(本体価格 – GPUボードの価格)
¥44,833
Amazon掲載日2019/3/9

Gigabyte AORUS GV-RX580IXEB-8GD

created by Rinker
日本ギガバイト
¥398,800 (2024/07/26 12:28:14時点 Amazon調べ-詳細)

前述のGV-N1070IXEB-8GDのRadeon RX580のバージョンです。

前述のように、mini-ITXのGPUボードらならば、交換できるかも?

商品名GV-RX580IXEB-8GD
メーカーGigabyte
サイズ(高さx横x奥行き)(mm)162x96x211
内蔵GPURX580
GPU memory8GB
内蔵電源450W
ポート
(PC接続用Thunderbolt3以外)
USB 3.0 x 3つ
USB 3.0 QC対応 x 1つ
価格
(2019/9/4, 税込み)
¥69,050
価格参考サイト楽天
内蔵GPU相当価格
(2019/9/4, Amazon, 税込み)
¥23,900
価格の参考にしたGPUボードDUAL-RX580-O8G
実質ケース価格
(本体価格 – GPUボードの価格)
¥45,150
Amazon掲載日2018/5/23

Sonnet GPU-RX570-TB3

created by Rinker
ソネット・テクノロジーズ
¥358,880 (2024/07/26 12:28:15時点 Amazon調べ-詳細)

珍しい横長モデル。他のモデルと違って、どうあがこうとGPUの交換は不可能です。

唯一、現実的に持ち運べるモデルではありますが、GPUボックスとしては、今となっては少々非力と言わざるを得ません。

商品名GPU-RX570-TB3
メーカーSonnet
サイズ(高さx横x奥行き)(mm)50x152x130
内蔵GPURadeon RX570
GPU memory4GB
内蔵電源220W
ポート
(PC接続用Thunderbolt3以外)
none
価格
(2019/9/4, 税込み)
¥73,656
価格参考サイト楽天
内蔵GPU相当価格
(2019/9/4, Amazon, 税込み)
16480
価格の参考にしたGPUボードRD-RX570-E4GB
実質ケース価格
(本体価格 – GPUボードの価格)
¥57,176
Amazon掲載日2017/10/24

スペック比較表

上記で紹介したGPUボックスのスペックを並べました。

コストパフォーマンスの目安として、ケース価から電源能力を割った値を載せています。

Thunderbolt3×1ポートのみのGPUボックス

商品名AKiTiO
Node 500W
Mercury
Helios FX
Mercury
Helios FX
650
Razer
Core X
メーカーAKiTiOOWCOWCRazer
サイズ
(高さx横x奥行き)(mm)
227x
145x
428
200x
185x
340
200x
185x
340
230x
168x
374
内蔵電源500W550W650W650W
価格
(2019/9/4, 税込み)
¥35,000 ¥49,129 ¥54,000 ¥39,359
価格参考サイトAmazon楽天Amazon楽天
Amazon掲載日2019/11/52018/12/172019/1/222019/5/22
価格ケース/電源能力
(円/W)
※小さい方がコスパ高い
70898361

2019年末に発売されたAkiTiO Node 500Wもコストパフォーマンスが高くなっていますが、価格、電源性能的に、Razer Core Xのコストパフォーマンスが頭一つ抜けています。

Thunderbolt3+αのポートがあるGPUボックス

商品名ROG-XG-STATION-2GearBoxRazer Core
X Chroma
メーカーASUSTeKSAPPHIRERazer
サイズ
(高さx横x奥行き)
(mm)
278x
158x
456
204x
138x
300
230x
168x
374
内蔵電源600W500W700W
ポート
(PC接続用
Thunderbolt3以外)
USB 3.0 x 4
Gigabit Ethernet
Type B USB Connector
USB 3.0 x 2
Gigabit Ethernet
USB 3.1 x 4
Gigabit Ethernet
価格
(2019/9/4, 税込み)
¥94,766 ¥44,691 ¥54,961
価格参考サイトAmazon楽天楽天
Amazon掲載日2017/2/232019/1/222019/5/22
価格ケース/電源能力
(円/W)
1588979

高性能GPUボードの使用を考えてるのでしたらRazer Core X Chrome一択でしょう。

ただ、Razer Core X Chomeは一般人にはオーバースペックです。使いたいGPUボードが対応しているのならば、SAPPHIRE GearBoxで十分ではないでしょうか。

GPU内蔵型のGPUボックス

商品名GV-N1070IXEB-8GDGV-N2070IXEB-8GC GV-RX580IXEB-8GDGPU-RX570-TB3
メーカーGigabyteGigabyteGigabyteSonnet
サイズ
(高さx横x奥行き)
(mm)
162x
96x
211
162x
96x
211
162x
96x
211
50x
152x
130
内蔵GPUGeforce
GTX 1070
Geforce
RTX 2070
RX580Radeon
RX570
GPU memory8GB8GB8GB4GB
内蔵電源450W450W450W220W
ポート
(PC接続用
Thunderbolt3以外)
USB 3.0 x 3つ
USB 3.0 QC対応 x 1つ
USB 3.0 x 3つ
USB 3.0 QC対応 x 1つ
USB 3.0 x 3つ
USB 3.0 QC対応 x 1つ
none
価格
(2019/9/4, 税込み)
¥74,621 ¥101,913 ¥69,050 ¥73,656
価格参考サイトAmazon楽天楽天楽天
内蔵GPU相当価格
(2019/9/4,
Amazon, 税込み)
中古で
約\30,000
¥57,080 ¥23,900 16480
価格の参考にした
GPUボード
GV-N1070IXOC-8GDGV-N2070IX-8GCDUAL-RX580-O8GRD-RX570-E4GB
実質ケース価格
(本体価格 –
GPUボードの価格)
¥44,621 ¥44,833 ¥45,150 ¥57,176
Amazon掲載日2017/7/262019/3/92018/5/232017/10/24
価格ケース/電源能力
(円/W)
99100100260

Gigabyte AORUSシリーズは、GPUボード分を差し引いた実質のGPUボックスの価格は\45,000程度と、妥当な値段となっています。小型であることを考えると、良い選択なのではないでしょうか。

おすすめ3選

Thunderbolt3×1ポートのみのGPUボックス

コスト・性能共に満足できる一台ではないでしょうか。

個人的には、ドッキングステーションとしては機能できない点が、マイナスポイントです。

Thunderbolt3+αのポートがあるGPUボックス

拡張性もあり、よほど高性能なGPUボードを使用しない限りはコスト面からこちらをお勧めします。

USB3.0が2ポートと少なくドッキングステーションとしては少々心もとない点もありますが、対抗馬のRazer Core Xは一般人にはオーバースペックでしょう。

GPU内蔵型のGPUボックス

created by Rinker
日本ギガバイト
¥296,888 (2021/01/19 20:07:10時点 Amazon調べ-詳細)

GeFoceの現行世代に対応している物としては、低コストと言えるのではないでしょうか。また、小型である点やUSB3.0を備えており、ドッキングステーションとして使える点も魅力です。

まとめ

現状(2019/9/4)で販売されているGPUボックスについて調べてみました。

もし、私がGPUボードもGPUボックスも持っていないのならば、下記の商品を購入するでしょう。

created by Rinker
日本ギガバイト
¥296,888 (2021/01/19 20:07:10時点 Amazon調べ-詳細)

選択理由としては、下記の通り。

  • 小さい
  • 高性能(現行GPU、GeFoce RTX2070搭載)
  • ドッキングステーションとしても使える(USB3.0×4ポート)
  • 手間がかからない(GPU内蔵)
  • コストは、他のGPUボックスとGPUボードの合計と大して変わらない

この性能ならば、長く使えそうです。

・・・これにしておけば良かった・・・