QooCam 8kレビュー:給電しながらスマホと有線接続した話
8k画質で録画が出来る上、給電しながらならば約4時間程度の連続録画も軽くこなしてしまう360度カメラQooCam 8kですが、このカメラ、スマートフォンとUSBで有線接続もできてしまいます。
もちろん無線接続よりも安定しているであろうUSB有線接続をしながら、USBからQooCam 8kに給電出来たら凄いんじゃないか、と思い試してみましたので、まとめます。
QooCam 8kとは
中国KANDAO社による、8k画質で録画が出来る360度カメラです。
GoProやInsta360が5.7k画質に対して、8k画質と解像度で優位に立っている商品です。
準備したもの
使用したスマホ:HUAWEI P20
個人的に使用しているスマートフォンHUAWEI P20で接続を試します。
USB Type-Cハブ
HHUAWEI P20は、USB Type-Cポートを持っていますので、USB Type-Cハブを使います。
今回USBハブに必要な要件は、
- スマートフォンとUSB Type-Cで接続できること
- USB3.x対応のポートがあること
- 持ち運ぶため小型であること
- PD対応の充電ポートがあること
であると考えて、このハブを選びました。無駄にHDMIがあるのが残念なところですが、思ったよりも小さく、撮影時の配線を考えると、悪くない選択だったと考えています。
モバイルバッテリー
手持ちのモバイルバッテリーで試してます。
小型バッテリー
電圧5V、2Aの共有能力があるバッテリーです。
RAVPower type-c 26800mAh
重くデカいのですが、これを使えば動作します。PD対応で、
- Type-Cポート:5V/3A、9V/2A、12V/2.4A、15V/2A、20V/1.5A
- Type-Aポート:5V/2.4A
と、給電モードも豊富です。
ケーブル
PD対応マグネット式USB Type-Cケーブル
PDに対応していますが、USB3.0には対応していないタイプのケーブルです。
USB type-C / USB type-Aオス ケーブル
KANDAO純正ケーブルは、USB3に対応していなさそうなので、一般のUSB3対応のケーブルを使って検証します。
Thunderbolt3ケーブル
下記の記事で紹介したAKiTiO NodeについてきたThunderbolt3ケーブルを使用します。
高速通信が出来ますし、最大100Wの供給能力があるので、このケーブルがボトルネックとなることはないでしょう。
Oculus Link対応5mケーブル:SHEAWA Oculus Link USB Type-Cケーブル
あまり評価は高くないようですが、個人的に愛用しているUSB3.1に対応したケーブルです。
接続してみる
スマートフォンとの有線接続の確認
USB3.x対応USB type-cケーブルの場合
詳細は下記の記事に記載していますが、純正のUSB type-c/USB type-cケーブルや、Thunderbolt3ケーブルを使えば、問題なく有線接続が出来ます。
USBハブを介してスマホとQooCam 8kを接続する
小型バッテリーからの給電
この状態で、QooCam 8kをUSB Type-C/Type-Aケーブルを介してハブに接続します。
が、QooCam 8kが給電モードに入りません。給電されていれば、LEDが赤く光るはず・・・
この状態では、スマートフォンのQooCamアプリを立ち上げてみますが、有線接続は出来ませんでした。
RAVPowerからの給電
バッテリーを交換してみます。
QooCam 8kをUSBハブに刺した直後に、スマートフォンのQooCamアプリが立ち上がりました。
USBハブを介してQooCam 8kを有線接続させる場合は、QooCam 8kが給電モードにならないといけないようです。
とはいえ、これで目的達成です。
QooCam 8kに給電しながら、スマホと有線接続できました。
お疲れ様です。
というのも味気ないので、他にもわかることがあるのかどうか、試してみます。
接続時の供給電流
では、何故小型バッテリーでは、有線接続できなかったのでしょうか。電源を代えただけで動いたということは、電流に問題がありそうです。
RAVPowerのUSB Type-Cポートからの電流
RAVPowerのバッテリーから供給されている電流は2.82Aとなっています。
これで、今回使用した小型バッテリーで駆動しない原因がはっきりしました。小型バッテリーの電流供給能力は2Aまでです。電球供給能力不足で、スマートフォンとQooCam 8kに電力を供給できていなかったのでしょう。
USBハブからQooCam 8kに流れる電流
この接続時のQooCam 8kに流れ込んでいる電流を見てみます。
測定では、1.5A流れ込んでいると出ていました。
以前の記事にて、QooCam 8kに給電する際には2A弱の電流が流れていることを確認していますが、今回の動作では、若干低めになっています。
スマホと有線接続しているため、タッチパネルが表示されない点が消費電力に効いてきているのでしょうか。
なお、バッテリーからの電流が2.8Aなので、電流の分岐は下記のようになっていると考えられます。
デバイス | 電流 |
---|---|
QooCam 8k | 1.5A |
スマートフォン | 1.8A |
このUSBハブは無駄にHDMIが付いているので、ハブ自身も電力を消費しているはずですが、今回は切り分けが出来ないので無視していますが、バッテリーから供給されている電力の約半分がQooCam 8kに供給されていると言えます。
QooCam 8kとスマートフォンの直付け時の電流
ちなみに、QooCam 8kとスマートフォンを直付けした場合は、電流は流れないようです。
普通に有線接続している場合にQooCam 8kに電力を奪われると、スマートフォンが直ぐに電池切れを起こすはずですし、当然といえば当然の仕様でしょう。
QooCam 8kとハブ間のケーブルを試す
USB type-C / USB type-Aオス ケーブル
前項目で出したように、USB type-C / USB type-Aオス ケーブルは問題なく使用できます。
Oculus Link対応5mケーブル
規格的にいは、USB3.0に対応しているので、有線接続は問題なく出来ました。給電もしているようです。
が、USB Type-C側の端子が曲がっているので、確実に映り込みます。
このケーブルは硬いので、自撮り棒などに固定して使う分には良いのかと思いましたが、端子の向きが悪すぎました。
Thunderbolt3ケーブル+USB Type-C/A変換アダプタ
USBハブにUSB Type-C(メス)/A(オス)変換アダプタを間にかませれば、Thunderbolt3ケーブルが使えます。
この状態でもスマートフォンとの有線接続が出来ました。
私が持っているアダプタは、USB Type-Cの向きに制限があるようで、ケーブルの向きを反対にすると、QooCam 8kに給電されず、スマートフォンとの有線接続もできません。
QooCam 8kはホストに出来るのか
接続できませんでした。QooCam 8kをUSBハブのホスト側に刺すと、充電は出来ますが、スマートフォンと有線接続は出来ませんでした。
まとめ
今回、PD対応のUSB Type-C用ハブを使用することによって、QooCam 8kに給電しながらスマートフォンとの有線接続が出来ることを確認しました。
- PD対応のUSB Type-C用ハブを使うと、QooCam 8kに給電しながら、スマートフォンに有線接続できる
- 通信には、USB3.0以上対応のケーブルが必要
凄いですね。
QooCam 8kは、
- この価格帯で
- 長時間撮影が出来て(256GBmicroSDで約4時間)
- 有線(USB)で安定した遠隔操作が出来る
カメラであることが分かりました。
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