FiiOのmmcx Bluetoothレシーバー FIO-UTWS1-MCは、SHURE AONIC 215の代わりになるのだろうか

2020年6月13日

老舗オーディオメーカーSHUREの完全ワイヤレスBluetoothレシーバーAONIC 215に同じくSHUREのSE535を付けてオーディオライフを満喫しています。

が、先日、SHURE AONIC 215に品質問題が発生したようです。メーカーが回収を始めていますので、代わりになるものを探しています。

今回、AONIC 215と同じような形のワイヤレスBluetoothレシーバーFIO-UTWS1-MCを購入してみたので使用感等まとめます。

Bluetoothレシーバー:FiiO FIO-UTWS1-MC

SHUREのイヤホンなど、mmcx端子を持つイヤホンを取り付けて使うタイプのBluetoothレシーバーです。

完全ワイヤレスリケーブル、という矛盾した状態でお気に入りのイヤホンが使えます。

前述の通り、今回は品質問題が発生したSHURE AONIC 215の代わりと考えています。SHURE AONIC 215については下記にまとめています。ご参考までに。

メーカー:FiiO

FiiOは中国の音響メーカーです。DAPを含め、オーディオ機器を作っています。ウィキペディアを見ると、早くから音響用ケーブルでおなじみのオヤイデ電気が目を付けていたということです。

内容物確認

パッケージからして小さいです。

入っていたものは、以下の通りでした。

  • 本体
  • ケース
  • microUSBケーブル2本
  • 説明書(日本語)
  • 保証書

本体充電部分

本体の先にmicroUSB端子が付いています。キャップを外して充電することになります。

本体は生活防水がかかっているようですが、このキャップはちょっと弱そうに思います。

SHUREのイヤホンを付けてみる

ケーブルのアールが小さいので、SHUREのイヤホンを付けてみると、本体と干渉するような形状になります。

これだけ曲がっていれば、耳にかければ安定するでしょう。

ケース

バッテリーを積んでいないのでコンパクトです。写真ではSHUREのSE315を取り付けてみました。十分収まっています。

SHURE AONIC 215と比べてみる

本体形状

SHURE AONIC 215と並べてみると、アールのかかり具合が大分違うようです。ワイヤー部分の太さも大分違います。

FiiO FIO-UTWS1-MCは、左右のmmcx端子の色が違うのは良いですね。赤が右青が左。わかりやすいです。

装着イメージ

SHURE AONIC 215は実際に取り付けてみると、髪の毛に隠れて殆ど存在感がなくなる設計になっています。

対して、FiiO FIO-UTWS1-MCは、レシーバーがかなり前を向きます。

受信感度や、受話時のマイク感度の観点から見ると、FiiO FIO-UTWS1-MCの方が優れていそうです。

ただ、口コミサイトでは接続がすぐ切れるとの意見もあるようです。形状から考えるに、スマートフォンの持ち方、置き方で接続しやすさが変るのかもしれません。

ケースサイズ

SHURE AONIC 215の方が二回りほど大きく感じます。

もっとも、SHURE AONIC 215のケースは本体2回分のバッテリーを内蔵しているのに対して、FiiO FIO-UTWS1-MCの物は、バッテリーがありません。

公称値では、両機種ともに本体のバッテリーで8時間再生が出来るとしています。ケースのバッテリーを合わせると実質3倍の差があります。

持ち運びを考えると小さい方が良いですが、個人的には充電を気にしなくていいSHURE AONIC 215の方が好みです。

実際に聞いてみた感想

実際にSHURE SE535を取り付けて聞いてみました。

まず、ボタンを押して2~3秒程度で電源が入ります。SHURE AONIC 215は、電源が入るまで5秒くらいかかるのですが、FiiO FIO-UTWS1-MCの方が軽快です。

電源を入れて、Bluetooth接続する際も、FiiO FIO-UTWS1-MCの方が即座につながりました。

操作性

FiiO FIO-UTWS1-MCは、レシーバー単体で音楽を聴くときに必要な操作は一通り出来ます。

動作FiiO FIO-UTWS1-MCSHURE AONIC 215
再生・一時停止Rボタン2回ボタン1回
音量upRボタン1回なし
音量DownLボタン1回なし
曲送りRボタン長押しなし
曲戻しLボタン長押しなし
受話RかLボタン1回ボタン1回
環境モードなしボタン2回
power onそれぞれ長押しそれぞれ長押し
power offそれぞれ長押しどちらかを長押し

SHURE AONIC 215は、本体からはほとんど何も操作が出来なかったので、FiiO FIO-UTWS1-MCの動作は非常に便利に感じます。

ただ、FiiO FIO-UTWS1-MCは、左右の電源の連動はしていないようです。右のボタンを長押しすると右だけの電源が切れ、左のイヤホンはスマートフォンにつながっているという、不思議な状態になります。

音質

まず、音楽が流れ始めるとホワイトノイズが若干入ります。音量的には小さいのですが、音声を鳴らしていない時にはノイズが無いため、目立って聞こえます。とは言え、電車やバスで使う分には全く気にならないレベルでしょう。

肝心の音質ですが、SE535は鳴らし切れていないようです。音質が薄っぺらくなりました。低音の響きが無く、高音も抜けていない印象です。

試しにSHURE AONIC 215に付いてきていたSE215に代えてみました。これは、FiiO FIO-UTWS1-MCとSHURE AONIC 215の差が少なくなりました。FiiO FIO-UTWS1-MCの方が多少モヤがかかったような印象ではありますが、悪くは無いです。

FiiO FIO-UTWS1-MCで再生するには、SE535は荷が重かったようです。

試したイヤホン鳴り方インピーダンス
SE215全域で鳴る(少しモヤがかかった印象)20Ω
SE315全域で鳴る(少しモヤがかかった印象)27Ω
SE535薄っぺらい。低音の響きが無く、高音も抜けていない36Ω

インピーダンスが低いイヤホンなら問題ないではないでしょうか。

まとめ

SHURE AONIC 215に品質問題が発生したので、代わりにFiiO FIO-UTWS1-MCというBluetoothレシーバーを購入してみました。

FIO-UTWS1-MCの特徴

  • 操作は軽快。音楽視聴に必要な操作はイヤホンで出来る。
  • 電源を入れてからBluetoothがつながるまでの時間も早い。
  • ホワイトノイズは少し乗る(電車・バス内では気にならないレベル)
  • SHURE SE215はちゃんと鳴るが、SHURE SE535は鳴らせ切らない。

一先ず、愛用しているSE535が使えないことが分かりました。多ドライバー系のイヤホンは鳴らし切らないかもしれません。操作は軽快で好ましいのですが・・・

3か月使ってみた(追記:2020/9/12)

FIO-UTWS1を購入後3か月が経ちました。SHURE AONIC 215は返品し、FIO-UTWS1にSE535を付けて使っています。アプリのイコライザで低音を少し上げてあげて使っています。FIO-UTWS1のエージングが済んだのか、私の耳が慣れたのか、SE535でも十分になっているように感じています。

3か月使った感想

〇:音質は気にならなくなった。これで十分!
〇:イヤホンで操作が完結するのが楽!
〇:充電は気になったことが無い。
×:耳が締め付けられて痛い。

FIO-UTWS1の形状と取り付けるイヤホンの相性によるものですが、耳が締め付けられるため、結構痛くなります。1時間は無理。反面、ちょっと走った程度じゃ落ちないので、安心感はあります。

個人的には、SHURE AONIC 215が再販されれば、そちらに移ることになりそうです。