Vuze VR Studio がアップデート(v3.2.6328)Vuze XRの手振れ補正強化! 動画で検証

2019年4月17日

Vuze XR用のレンダーソフトウェア「Vuze VR Studio」がアップデートしました。

アップデートは、Windows版のみのようです。

アップデート内容

Software version: 3.1.6328 (April 16, 2019)
Alignment for 180 videos and photos
Enhancements in stabilization for 180 and 360 videos
Anaglyph preview and output for 3D 180 and 3D 360 media
Video speed adjustments creating effects of slow-mo or timelapse.
Render to proress lower resolution files
Enhancements in render with expand 180 to 360 media.
Black padding on borders in 180 stabilization, solved.
Bug fixes

https://vuze.camera/vr-studio-release-notes/

上記のリリースノート上では、バージョンの表記が「3.1.6328」になっています。ダウンロードサイトおよび、ソフト上は「3.2.6328」になっていますので、誤記でしょう。

和訳すると、下記の通りですね。

  • 180度動画と写真の調整
  • 180度動画と360度動画の手振れ補正の強化
  • 180度3Dメディアと360度3Dメディアようにアナグラフプレビューの追加
  • スローモーションと、タイムラプス用に、ビデオスピードの調整機能の追加
  • 低解像度のPRORESS出力に対応
  • 180度から360度メディアに拡張できる機能を追加
  • 180度動画で手振れ補正をかけた時に、境界部に出来る黒い領域を修正
  • バグ修正

ダウンロードサイト

下記の公式サイトでダウンロードできます。

パッと見での変化点

設定項目が増えた

画面中央のStabilizationの設定アイコンの下に眼鏡のようなアイコンと、メーターのようなアイコンが追加されました。

タイムラインにも黄色い点が追加されています。

Stabilization

選択項目は変化ありませんが、初期から「Shake stabilization」が選択されています。これはありがたい!

  • No stabilization
  • Shake stabilization
  • Shake and Horizon stabilization

私はいつも「Shake stabilization」を使っています。

「Shake and Horizon stabilization」が使えれば一番いいのですが、以前のバージョンでは、少し長めの動画ですと、視野が変に回転したり、視野が狭くなったりとバグがありました。

試しに今回も選択してみました。

やはり、画面が変に回転し、視野が狭くなっています。今回のバージョンでも180度3D動画では使えないと判断していいのではないでしょうか。

Select reference frame for VR180 alignment

眼鏡型っぽいアイコンをクリックすると選択できます。立ち上げ時は動画の初めのフレームが選択されています。

  • Replace Reference Frame
  • Remove Current Frame

名前から考えるに、手振れ補正をかける時の基準のフレームが選択できるようになったようです。

以前は、録画初期が基準になっていたので、録画開始時にぶれた動きをすると、とんでもない補正がかかってしまったりしていましたが、これが解消されるようです。

黄色いマークは、基準のフレームを表しています。

試しに「Remove Current Frame」を選ぶと、タイムラインの黄色いマークが無くなります。

今度は「Add Current Frame」を押すと、表示されているフレームが基準のフレームになります。

ちなみに、「Replace Reference Frame」を押すと、黄色いマークの位置が表示されているフレームに井戸応します。

Speed

車のメーターのようなアイコンをクリックすると、再生速度の変更が出来るようになりました。

これで、スローモーションや、タイムラプス動画が出来ます。

ちなみに、速度の上限は、1800倍

スローモーションは、10倍(1/10倍)です。

Render設定項目

Render出力の設定項目のうち、「Encoding」のProRes 422が3種類になりました。

手振れ補正検証

先だってのInsta360 EVOの手振れ補正動画を使って、今回のアップデートの効果を検証します。

撮影状況

写真の状態で、自撮り棒を手で持って、撮影しています。モーターなどの電動の駆動部分は全くない状態での撮影です。

動画内容

使用ソフトAdobe Premiere Pro 2019 v13.1.0

準備したデータは下記の4種類です。

Vuze XR v3.1Vuze VR Studio(v3.1.5960)でrender
stabilization : Shake stabilization
Vuze XR v3.2Vuze VR Studio(v3.2.6328)でrender
stabilization : Shake stabilization
Insta360 EVO加工なし
QooCamQooCam Studio(v1.4.3.9)でrender
Stabilization : Anti-Shake
Color Correction : ON

同時に撮影した映像を、下記の順に約15秒毎に切り替わる映像にしました。

  1. Vuze XR v3.1
  2. Vuze XR v3.2
  3. Insta360 EVO
  4. Qoocam

動画データ自身は、Premiere Proで文字を入れた以外は無加工です。

音・色共に専用レンダーソフトが吐き出したデータをそのまま使用しています。

Youtube

VeeR

まとめと所感

今回のバージョンアップで、Vuze XRの手振れ補正がかなり改善しています。しかしながら、Insta360 EVOは言わずもがな、QooCamにも一歩劣るかな、といった印象です。

手振れ補正の効果のほどは、下記の通り。

Insta360 EVO > Qoocam > Vuze XR v3.2 >> Vuze XR v3.1

Vuze XRユーザーは即座にアップデートするべきでしょう。

タイムラプスやスローモーションについては、追って検証したいと思います。

(追記:2019/4/29)スローモーションの比較

QooCamとVuze XRのスローモーションの比較を行いました。

下記の記事にてまとめていますので、ご参考までに。