Vuze XR用に3DプリントサービスDMM.makeでケースを作ってみた、その2

2019年7月17日

前回Vuze XR用に作ったケースの改良版が届きましたので、評価をまとめます。

前回の試作

前回の目標

  1. Snoppa Atomでキッチリとつかめるケースとする
  2. シャッターボタンにアクセスできる
  3. USBカバーを開けているときに、固定できる構造を入れる
  4. USB・microSDカードにアクセスできる
  5. 1/4″ネジ穴を活用できる

Snoppa Atomは、下記の記事で書いたスマートフォン用電動ジンバルです。ご参考までに。

ケースのイメージとしては、下記の記事で書いています固定治具です。これの使い勝手を向上できればと目論んでいます。

前回分かった改善すべき点 ≒ 今回の目標

  • 材料はコストを考えると、強度の高いPA12GBが無難と推測
  • 部品と部品との間の嵌合部分が少ないため、剛性不足 ⇒ 剛性を上げる工夫をする
  • USBフタの固定構造の再検討

前回は、材料にPA11を使ってしまいました。PA11は柔軟性がある素材だったようで、完全に剛性不足。重りを支え切れずにたわんでしまい、バネの様になってしまいました。

使ったサービス

前回もDMM.makeを使用しています。

自分で作った3Dモデルから物を作ってくれるサービスです。

モデル

DMM.makeにて、モデルを公開しました。

素人の作品とご理解の上、ご使用ください。

出来上がってきた物

前回と同様、2つのパーツに分けて作りました。これで\5,000強のイメージでしょうか。

切り離し

出来上がってきた物は下の写真の物です。

今回も、2点でつながっているので、ニッパーで切ります。

前回のとの比較

右が1回目の物、左が今回の物です。素材を変更したため色が違います。

接合部の剛性を高めるために、形状を変えています。

右:前回(PA11)、左:今回(PA12GB)

重り側の写真です。材料を減らすために、サイズを小さくしています。逆に梁の部分は剛性を上げるために肉厚にしています。

Vuze XRを固定する側の部品です。接合部と、USBキャップ部の固定部分の形状が異なります。

組み立て・確認

下記が組み立てた写真です。前回と同様、ケースの重さは25gでした。

USBキャップ部の設計は失敗しました。内径を外径にしてしまっており、はまりません。この上ないうっかりミスです。

Snoppa Atomに取り付ける

しかも、USBキャップがSnoppa Atomと干渉します。この部分は切り落とすしかなさそうです。

なお、上の写真の通り、1/4″ネジの部分はちゃんと使えます。

修正

USBキャップの受け部分をニッパーで切り取り、ヤスリで削り落としました。

結果、Snoppa Atomに設置できています。

Snoppa Atomの電源ON

Snoppa Atomの電源を入れました。USBキャップの受け部分を改善したので、干渉はなくなりました。

また、気にしていた剛性も十分のようです。グリグリ動かしても、モーターの振動も起こりません。

USBキャップの受け部分以外は当初の予定を達成していそうです。

今回の特徴

総重量

バランスを取るため、前回からM8のナットを一つ追加しました。このため、4g増えています。

Vuze XRケース重り(ネジ)合計
手製アクリルケース213g33g36g282g
試作1回目213g25g32g270g
試作2回目213g25g36g274g

試作のアクリルの試作と8gしか変わりません。

各回転軸の様子

ロール軸:Vuze XRの本体が固定されるため、ケースとVuze XR本体の間でズレは生じません。また、ケースはSnoppa Atomのスマートフォン用アームに対応した厚さになっているため、ケースとSnoppa Atom感のロール軸もずれません。

パン軸:Vuze XRの形状に合わせたケースになっているため、合わせやすくなっています。また、1/4″ネジで固定できます。

チルト軸:後部のボルト・ナットでバランスが取れているため、負荷はかかりません。

試し撮り

試し撮りした映像を下記にアップしました。今回は、妙な振動もなく、Premiere Proのワープスタビライザー無しです。ここまで撮れるなら、ケースとしては十分でしょう。

まとめ

Vuze XR用に3Dプリンタでケースを作りました。

今回の試作でUSBキャップの固定構造以外は問題なさそうです。

  • (済)材料は強度の高いPA12GBでOK
  • (済)部品と部品との間の剛性UP
  • (未)USBキャップの固定構造の再検討

この点を再度設計が必要な点と、もう少しコストを下げたいところです。