3Dプリンターで イヤホン Artio CR-V1用にクリップを作ってみた話
Artio CR-V1の純正ケーブルには、下の写真のような”左右のケーブルをまとめるクリップ”が存在しません。
3Dプリンターの練習も兼ねて、クリップを作ってみましたのでまとめます。
使用したもの
3Dプリンター「ELEGOO MARS」
光造形形式の3Dプリンターです。3万円前後で、高精細な造形が作れます。
UV樹脂
黒色のUV樹脂を選択しました。
同じ条件では、クリアと黒では適切な露光時間が違うようです。露光条件は後述しますが、最適とは言いがたいです。
モデル作成
使用したソフト
今まで「DesignSpark Mechanical」 という商用でも無料で使えるアプリを使っていたのですが、今回は練習も兼ねて、一般によく使われているアプリ「Fusion360」を使いました。
Fusion360も個人利用の範囲では、無料で使えます。
モデルの目的
目的を下記にまとめます。
- イヤホンの左右のケーブルをまとめる
- 裏側に押し込む形でケーブルをまとめれるようにする
- 樹脂が溜まりにくいような構造を作る
イヤホンケーブルをまとめるだけですので、小さなものが出来上がります。
このサイズならば、プリント中にUV樹脂が溜まり意図しない形状になることもないとは思いますが、念のために、平面部分にも貫通穴を開けておきました。
モデル
下の図のようなモデルを作りました。
イヤホンケーブルが2本通るようにしています。
表側に、Artio のロゴをちょっと意識したして「>>」っぽい溝を作ってみました。
ChiTuBoxでスライスした状態が下記の図です。露光条件も記載しています。とても小さい物なのですが、約1時間半かかります。
構造物でかかる樹脂の料金は、約\3。小さいだけに、とてもリーズナブルです。
DMM.make
Free素材として、DMM.makeにモデルを置きました。ご自由に使ってください。
出来上がったもの
出来上がったものが下記の写真です。
黒で分かりにくいですが、そこそこ思った形状に出来ています。「>>」型の溝も出来ていますね。
思っていたよりも細かい造形がちゃんと作れていて感動します。
使用感
実際に、Artio CR-V1に付けてみました。
ケーブルサイズにピッタリです。移動した時の抵抗も良い感じに出来ました。
収納時には、ドライバー側に寄せれば、絡まりにくくなります。
SHURE掛けで視聴する時には、首に寄せて止めることで、ドライバーの揺れを低減できます。
まとめ
今回、Artio CR-V1用にケーブルクリップを作ってみました。
結果は、予想以上に使いやすい物ができ、満足しています。
手間暇はかかるとはいえ、UV樹脂の費用は殆どかからない、こういう小物こそ、家庭用3Dプリンターの本領が発揮されるのではないでしょうか。
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