【実機レビュー】DELL G5 5505:All AMDのゲーミングノート【VRを試す】■Ryzen7 4800H /16GB /Radeon RX 5600M■

2021年3月5日

Oculus Quest系の配線

DELL G5 5505はCPU内臓のGPUもRadeon系のパソコンです。ちなみにメインの液晶は、CPU内臓のGPUに刺さっています。

上のスクリーンショットのように、「AMD Radeon(TM) Graphics」となっていますね。この状態でPCのOculusアプリを立ち上げると、Oculusアプリは、「AMD Radeon(TM) Graphics」を使って立ち上がります。

CPU内臓GPUは、「AMD Radeon(TM)Graphics」
GPUは、「AMD Radeon(TM)RX 5600M Series」

Oculus Quest系で「AMD Radeon(TM) RX 5600M Series」を使うためには、HDMIにセカンドモニターをつないで、セカンドモニターをメイン画面にします。

そうすれば、Oculusアプリが「AMD Radeon(TM) RX 5600M Series」を使って立ち上がってくれるので、Oculus Quest系のHMDを使うことが出来るようになります。

Oculus Quest

Oculus Questのリフレッシュレートは72Hzです。各アプリでどれくらいのフレームレートが出るかを測定しています。

Oculus Questのグラフィック設定について

標準設定(4128 x 2272)

PCのOculusアプリのレンダリング解像度設定を中央の「1.0x」(解像度:4128 x 2272)のままで、各アプリのフレームレートを測定しました。

前述のように、Asgard’s Wrathは起動しません。72Hz(Oculus Questのリフレッシュレート)以上のフレームレートが出ています。Half Life:ALYXでは、ちょこちょこ一瞬画面が固まる現象が起きます。フレームレートほどには快適性がありません。

フレームレート狙い設定(3104 x 1712)

PCのOculusアプリのレンダリング解像度設定を最小の「0.8x」(解像度:3104 x 1712)とし、フレームレートが一番高くなる状態で測定しました。この設定では、高圧縮のかかった動画を見ているような、モヤっとした絵作りとなりますが、動作は安定します。

この設定では、Oculus Questで最もフレームレートが稼げる設定です。

前述のように、Asgard’s Wrathは起動しません。

その他のアプリでは、72Hz(Oculus Questのリフレッシュレート)以上のフレームレートが出ています。ところが、Half Life:ALYXでは、ちょこちょこ一瞬画面が固まる現象が起きます。フレームレートほどには快適性がありません。

高画質狙い設定(5408×2976)

PCのOculusアプリのレンダリング解像度設定を最大の「1.3x」(解像度:5408×2976)とし、画質が一番高くなる状態で、フレームレートを測定しました。

この設定では最も画質が高くなる半面、フレームレートが出なくなります。

前述のように、Asgard’s Wrathは起動しません。

その他のアプリでも、フレームレートが72fpsを切る形となっており、快適とは言えません。

Oculus Quest 2

Oculus Quest 2のリフレッシュレートは72Hz、80Hz、90Hzから選べます。各アプリでどれくらいのフレームレートが出るかを測定しています。

Oculus Quest 2のグラフィック設定について

標準設定(4128 x 2096)

PCのOculusアプリのレンダリング解像度設定を中央の「1.0x」(解像度:4128 x 2096)のままで、各アプリのフレームレートを測定しました。

前述のように、Asgard’s Wrathは起動しません。

Half Life:ALYXでは、低画質設定としても、ちょこちょこ一瞬画面が固まる現象が起きます。フレームレートほどには快適性がありません。

フレームレート狙い設定(2784 x 1408)

PCのOculusアプリのレンダリング解像度設定を最小の「0.7x」(解像度:2784 x 1408)とし、フレームレートが一番高くなる状態で測定しました。この設定では、高圧縮のかかった動画を見ているような、モヤっとした絵作りとなりますが、動作は安定します。

この設定では、Oculus Quest 2で最もフレームレートが稼げる設定です。

前述のように、Asgard’s Wrathは起動しません。

その他のアプリでは、72Hz(Oculus Quest 2のリフレッシュレート)以上のフレームレートが出ています。ところが、この設定でもHalf Life:ALYXでは、ちょこちょこ一瞬画面が固まる現象が起きます。フレームレートほどには快適性がありません。

高画質狙い設定(5408×2736)

PCのOculusアプリのレンダリング解像度設定を最大の「1.3x」(解像度:5408×2736)とし、画質が一番高くなる状態で、フレームレートを測定しました。

この設定では最も画質が高くなる半面、フレームレートが出なくなります。

前述のように、Asgard’s Wrathは起動しませんし、その他のアプリでもフレームレートが72fpsを切る形となっており、快適とは言えません。

まとめ

DELLのAll AMD部品搭載のハイコストパフォーマンスゲーミングノート「DELL G5 5505」の性能を見てまいりました。

DELL G5 5505のおすすめポイント

・ALL AMD製という特別感
・高い性能のわりに、高いコストパフォーマンス

DELL G5 5505のおススメ出来ないポイント

・約2.5kgとゲーミングノートとしても重たい本体
・VRを楽しむには厳しいスペック

DELL G5 5505は、CPUもGPUもAMD社製の物を積んでいるという、数少ないモデルです。ベンチマークアプリでは、価格に対して高い性能を発揮する、いわゆるハイコストパフォーマンスモデルです。

では、VRで楽しめるかと言うと、そういうわけではなさそうです。

HMD評価結果
Oculus Rift S素早い頭の動きに描写が追いつかない場面が出てきます。
Oculus Quest素早い頭の動きに描写が追いつかない場面が出てきます。
Oculus Quest 2素早い頭の動きに描写が追いつかない場面が出てきます。
Vive Cosmos Elite素早い頭の動きに描写が追いつかない場面が出てきます。
Pimax 8k Plus素早い頭の動きに描写が追いつかない場面が出てきます。

VRアプリのフレームレートから見るRadeon RX5600Mの性能は、GeForce GTX1650程度の性能です。

2D用ゲームよりも高い解像度の映像を描写する必要があるVR用アプリでは、Radeon RX 5600Mでは、少々役不足のようです。紙面で見るスペックよりもフレームレートが出ないばかりか、描写が追いつかない場面が出てきています。なお、この現象はGeForce GTX1650では、発生しません。

頭を早く動かした時に映像が止まります。症状のイメージとしては、メモリーのキャッシュをうまく使えていないのではないでしょうか。読み込みに時間がかかっているように感じます。

今後ドライバーのアップデートで改善する可能性はありますが、VRを楽しむのであれば、GeForceシリーズを積んだDELL G5 5500シリーズをお勧めします。
私も個人的にDELL G5 5500を使っていますが、コスパ的には満足しています。